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(旧 「防水屋台村」建設中)
2014年(平成26年)ルーフネットの「能舞台と翁神事情報」3
京都観世会館

観世会館能楽堂P1010140


観世会館の能楽堂の屋根。桧皮葺きで.棟は銅板包みだ。もちろん室内の舞台だから雨仕舞は考えなくても良いのだが、実際の屋根と同じ作りだそうだ。


2014年1月1日 午前10時30分から
京都市 観世会館 
京都観世会「謡初式」

観世番組 P1040947



日吉大社の大戸開きの「翁」で夜を明かしたわけだが、宿に帰って眠るわけには行かない。既に京阪電車もJRも動いている。暖かいお茶を飲んで京阪坂本駅またはJR比叡山坂本駅から、京都市内へ、銅板屋根の美しい京都市美術館にほど近い京都観世会館に移動する。
10時には観世会館の入口で、関係者や愛好家が、良い席を確保しようと列んでいる。

例年「神歌」 が上がるが、今年は無かった。京都観世会「謡初式」は元旦には欠かせない行事なので紹介します。

舞囃子 高砂 片山九郎右衛門
仕舞  養老、草紙洗小町、小鍛冶、
舞囃子 羽衣 林喜右衛門
狂言小舞
舞囃子 猩々 杉浦豊彦
祝言  四海波



観世鏡板
京都観世会館の鏡板の松は、独特だ。通常は老松が描かれるが、抽象表現日本画家の堂本印象が画いた松は、アニメっぽいという人がいるくらい若々しい。今でこそ評価は高いが、開館建設当時の記録によると、依頼された堂本側も驚いたというが、頼んだ方もエライ。疏水、路面電車、女学校などと同じ、京都の先進性というか「新しもん好き」がここにも出ているのだろう。
堂本印象(どうもと いんしょう1891年12月25日 - 1975年9月5日)

京都観世会を率いる片山九郎右衛門は厳寒の日吉大社での翁奉納を終えて、京都観世会館での謡初式に臨むわけだから大変だ。緊張感あふれる極上の舞台を堪能した後、ロビーに出ると、お神酒の接待が待っている。昆布とスルメまでついている。これで入場無料。京都観世会を応援したくなるのも当然だ。

お神酒を頂いて12時前。翁めぐりはまだ続く。ここから、徒歩10分、疏水をわたって、初詣での人並をかき分けて平安神宮の神楽殿に向かう。

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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会


2014年(平成26年)ルーフネットの「能舞台と翁神事情報」2
滋賀県坂本市 日吉大社

日吉大社 本殿P1010083
国宝日吉大社西本宮本殿前のかがり火

2014年1月1日 午前5時20分から
滋賀県大津市坂本 日吉大社 西本宮拝殿
大戸開(おおとびらき)神事で観世流京都片山家一門の棟梁・片山九郎衛門が「翁」を奉納。
面(おもて):なし  囃子(はやし):なし 三番叟(さんばそう):なし 

          

西本宮拝殿 
国宝の本殿は檜皮葺(ひわだぶ)きに銅の棟(むね)、翁を奉納するこの拝殿は重文・檜皮葺きの屋根に瓦の棟押さえ。

西本宮本殿 P1010209
全国でも日吉大社にのみみられる特殊な構造である「日吉造り」。日吉大社西本宮の本殿。
天正十四年(1586年)復興。昭和36年(1961年)国宝指定。


日吉P1010032
午前5時、宮司による本殿の大戸開き、祝詞(のりと)のあと5時20分頃、片山九郎衛門による翁が奉納された。直面(ひためん)。地謡(じうたい)3名。

国宝。西本宮本殿の桧皮葺屋根の銅板棟包み、 元旦夜明け前かかがり火に 本殿棟の金画輝くP1010204
元旦の午前5時は真っ暗だ。明かりは2基のかがり火のみ。国宝・西本宮(にしほんぐう)本殿の銅の棟包みに施された金の装飾が輝く。


日吉P1010042
宮司によって開けられた本殿の扉は翁が終わると閉じられる。かがり火の向こうが本殿。


日吉 東本宮へP1010072
西本宮本殿の扉が閉まると、神職と装束をつけた奉仕者たちは松明(たいまつ)に先導されて、真っ暗な急階段の山道を十分ほど歩く。実に危険な道中だ。やがて東本宮の楼門(ろうもん)をくぐり、国宝指定の東本宮本殿に着く。九郎右衛門師は今度は拝殿で「高砂」を奉納する。再び松明に先導されて、控えの建物に着いた頃、やっと空が白み始める。この年は元旦にしては異例の暖かさだという。それでも身体は芯から冷える。

東本宮拝殿と本殿P1010228

東本宮の重文・拝殿(手前)と国宝・本殿(奥)。
西本宮と同じく、いずれも屋根は檜皮葺きで、本殿は銅棟、拝殿は瓦棟。

写真提供:日本防水の歴史研究会、檜原響一郎

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