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(旧 「防水屋台村」建設中)
「カプセルタワーの外観がとても悲しいことになっているんだ」
「メタボリズムが日本の戦後建築様式の中に歴史として固定された」田中長徳

カプセルタワー:メタボ建築展
「カプセルタワーの外観がとても悲しいことになっているんだ」という話をしていたら、知人が「今六本木の、森アートミュージアムで開催中だよ」と言って、メタボリズム建築の歴史を回顧する展覧会の図録をくれた。

チョートク銀座八丁庵・中銀カプセルタワー

その夜、日課になっているの「PEN PEN チョートクカメラ日記」という、田中長徳さんのブログをクリックすると、昨日2011年11月18日 (金)の記事は「銀座八丁庵のこと」だった。彼は若い時代2年ほど、カプセルタワーの一室を間借りしていたそうだ。彼がカプセルの事を書いたのは2度目。

カプセルタワーにあったチョートクさんの部屋が取材された時に黒川さんも来たそうで、その際、最上階の裏手にあった黒川さんの部屋も見せてもらった、と書いている。ついでにこの記事とは無関係なのだが、「黒川さん亡き後は、息子さんが建築事務所を継いでおられる。その未来夫さんに父上のお住まいを見せてもらったことがあった。黒川さんは大変なカメラ人類でライカなどずらりと揃っていた。」とのこと。



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別にこの建物が、好きな訳ではないんだけれど、「防水アンタッチャブル建築」の優勝候補という点では興味深いし、アーキテクトはアーティストなんだと実感させてくれた建物だから、ずっと存在していて欲しいと思う。残念ながらすでに取り壊しは決まっているが、こんなものを作りだした、黒川紀章も施主もえらいと思う。それだけに、このカプセルタワーが満身創痍の姿をさらしているのを見るのはつらい。そんな姿を放置しているオーナーの姿勢にも?を感じますね。


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漏水?カプセル間の隙間をステンレスシートで塞いでいる。苦肉の策だろうが、設計者が生きていたら泣くだろうなあ。

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ユニットの劣化は激しく、応急処置の見本市だ。黒川さんの強い保存の要望にもかかわらず、2007年に取り壊し、建て替えが決まったそうだ。


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<メタボリズムの未来都市展:戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン>
六本木ヒルズ・森美術館  9月17日(土)から来年1月15日(日)まで

恥ずかしながら、記者はこの展示会のテーマを聞いた時、「デブ建築か?」と思った。森美術館は「メタボリズムとメタボとは違います」という異例のステートメントを出している。

日本の現代建築史上、重要な一時代を築いた「メタボリズム」についての展覧会。
1960年代――第二次世界大戦で荒廃した日本が復興し、高度経済成長期へ移行した時代、日本で発祥し世界へと広まった建築運動「メタボリズム」。
運 動の発端は、1960年の<世界デザイン会議>で丹下健三が提唱したメタボリズム思想に遡る。それは、「メタボリズム」という言葉が生物学用語で 「新陳代謝」を意味しているように、“生き物が環境にすばやく適応しながら次々と姿を変え増殖していくのと同様に、建築や都市も有機的にデザインされるべ きである”というものだった。


カプセルタワービル:
 きわめて解りやすいメタボ建築。世界初の実用カプセル建築。メタボリズム運動のシンボルとして国際的に知られているというのだが。でもそれはユニットを一度でも交換していれば確かにメタボ建築といえるが、結局それはないまま取り壊される。メタボを目指した建築ですね。1カプセルのコストは1960年代の国民車「カローラ」1台分以下だった。もちろん取り換えコストの方がはるかに高いことは解るが、もし交換すれば、この建物が間違いなくメタボリズム建築の象徴であると言える。カプセルのオーナーさん、ご自分のカプセルを交換してほしかったなあ。歴史に名を残せましたよ。

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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本防水の歴史研究会