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(旧 「防水屋台村」建設中)
民族楽器は土から離したらいかん!! スーパースター若林忠宏さんに聞きました。
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日本の民族楽器演奏の第一人者、若林忠宏さんは900種類の民族楽器を演奏する。楽器を演奏している時はその国の人間になりきっているようだ。だから、若林さんの演奏は、その国の人に評判がいい。若林さんは今、東京都の夢の島熱帯植物館が6月29日(日)まで開催している企画展「歌と音で楽しむ植物展」に協力している。会場でその秘密を聞いた。一部を紹介しましょう。詳細は是非会場で見てください。
 
楽器と特別な関係を結んでいる若林忠宏さん






「太鼓というのはね、たとえ30年演奏している太鼓でもその日の一発目はいい音が出ないんですよ。」 これは当然のことで、自分の手の乾きやコンディション、楽器のコンディションは毎回違う。でも1発たたくと、「ああそうかい。今日きみはこんな状態なんだね」とわかるんで、2回目ないし3回目からちゃんと鳴らせる。
 アコースティックな楽器、特に民族楽器はそんなもんです。
 楽器には、それと正反対のアプローチもあります。演奏が湿気や環境条件にできるだけ左右されないように、楽器にニスをぬったり、素材を選び、作り方を考える。西洋楽器の考え方ですね。電気楽器やコンピューターミュージックはその延長線上にある。でも面白いことに最先端であるコンピューター音楽は、自然に近づいている。デジカメで解像度があがるとより自然に近いリアルな再現ができるように、コンピューターの技術が進むとより自然に近い音の再現が可能になってきた。生演奏のような不思議な「うねり」が表現できるんです。

  
 小さいときから虫が大好きで、ずっと観察していました。僕は土いじりがとても好きだし、「民族音楽は土から離したらいかん」ということを去年岩波から出した「スローミュージックでいこう」という本の中でも書きました。
 それはこんな経験があったからです。九州である料理人をじっくり観察したことがあったんです。その弟子は師匠の包丁の先を見ていますが、僕は料理を学ぶわけじゃないから、肘と腰を見る。これが音楽の勉強になるんです。
楽器もそう。指先じゃなくて、体全体をどう使っているか?立ち位置はどうか?楽器から音が出ているんじゃなくて、楽器と演奏家が一体になって、そこから音楽が出ているわけです。楽器を自分で作っていると楽器の重心が良く分かるじゃないですか。すると、どう持つといいかと言うことは自然に分かってくる。
 その料理人の大将が「野菜は土から離したら味が落ちる」と言うわけです。
 民族楽器も同じです。この何気ない一言は、民族音楽にとって文化、風土、歴史、伝統、人、想い、心、繋がり、は「土」だということを気づかせてくれました。
 その土に根ざした「民族音楽」の楽器は、自然素材、すなわち植物で出来ているものが大半です。民族楽器は、私たち人間が自然や生き物たちと豊かな心で暮らしていた時の面影を響かせてくれます。
 
 
 若林忠宏(わかばやし・ただひろ)●1956年、東京生まれ。中学生の頃にラジオ番組で民族音楽と出合い、中学卒業記念演劇祭での自作民族楽器演奏を初演。高校入学直前にインドで弦楽器シタールを入手し、渋谷じゃんじゃんで演奏。1978年には日本初の民族音楽ライブスポットを開店。1986年にはサイケデリック・ロック・バンド「七福神」のメンバーとなる。その後、細野晴臣氏、妹尾河童氏、本條秀太郎氏などと共演。
「タモリの音楽は世界だ」「世界不思議発見」「開運なんでも鑑定団」「ナビゲーター99」「タモリクラブ」「題名のない音楽会」など。
世界各地の数十人の師匠に学び、約900種以上の楽器を演奏し2500点以上の楽器を所有。
1999年には世界の民族音楽のCD全集45枚、2000年には続編45枚をリリース。
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