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RNY 384  防水の博士たち⑳ 本橋健司博士その2
防水の博士たち⑳ 本橋健司博士 その2
本橋健司 芝浦工業大学教授の学位論文2
本橋教授

本橋健司 芝浦工業大学教授の学位論文
①タイトル「ポリ酢酸ビニルエマルジョン接着材の木材に対する接着性能」
授与大学:東京大学
授与年月日:昭和56年3月30日。農学博士
②タイトル:「高耐久性樹脂塗料を利用した塗装仕様の耐久性評価に関する研究」
授与大学:宇都宮大学
授与年月日:平成13年3月23日。工学博士


論文の要旨

塗装及び仕上げ塗材塗りは代表的な建築仕上げの一つであり、色彩やテクスチャーの選択肢が広い、施工が比較的容易である等の長所を有している。一方、短所としては耐久性に乏しいことが挙げられる。このような背景から、高耐久性塗料の開発が期待されていたが、近年、常温乾燥形ふっ素樹脂やアクリルシリコン樹脂を利用した高耐久性樹脂塗料が製造され、仕上げ塗材として利用されている。このような高耐久性樹脂塗料を利用した塗装(以下高耐久性塗装)では、ライフサイクルコストの軽減が期待されるが、その検討には高耐久性塗装の耐久性が適切に評価される必要がある。
建築塗装仕様に耐久性に関して、今まで多くの研究が実施されているが、実際の耐久性を推測できる信頼性の高い耐久性評価方法は合意されていない。また、屋外暴露を実施すれば信頼性の高い結果が得られるが、評価に長期間を要することになる。

このような背景から、本研究では塗膜や仕上げ塗材層の劣化状態を微視的な観点から分析し、塗膜の劣化を材料科学的な変化として捉えようと試みた。このような分析試験は、塗装に対する要求性能の評価に直接結びつくものではない。したがって、塗膜の美観性能や躯体保護性能を評価するためには、別途評価試験が必要になる。しかし、材料科学的な分析試験は、塗膜の劣化機構を合理的に推定し、その劣化機構に基づき合理的な耐久性評価・耐久性予測を実施するために有効である。

本研究の特徴は、上述したような目的意識から高耐久性塗装の耐久性評価において、従来から実施されていた実用特性の評価試験と併せて材料科学的な分析試験を実施したことにある。このような多面的な試験を実施することにより、水性高耐久性樹脂塗料を含めた高耐久性樹脂塗料を利用した各種塗装仕様の耐久性をより合理的に評価することができた。

論文の構成・目次は前回掲載済。
http://www.roof-net.jp/index.php?%E9%98%B2%E6%B0%B4%E3%81%AE%E5%8D%9A%E5%A3%AB%E3%81%9F%E3%81%A1#s92257b0

第1章序論 1.1.本研究の背景と目的の項で、
耐久性と耐久性能の区分、建築材料の耐久性研究における2つのアプローチ、に触れている。 その部分を紹介する。

耐久性(durability):建築物またはその部分の劣化に対する抵抗性
耐久性能(performannce over time): 建築物またはその部分の性能をある水準以上の状態で継続して維持する能力

建築材料の耐久性研究における2つの考え方
30図1 ノ1ノ1 (1)
図1.1.1材料の性能と材料の構造との関係


30図1 の3の1 (1)
図1.3.1 本論文の構成



謝辞:
30謝辞

宇都宮大学工学部建築学科 桝田佳寛教授: 論文指導
宇都宮大学工学部建築学科 小西敏正教授、田中淳夫教授、岡 建雄教授、藤本信義教授:指導、助言
楡木 堯 元建設省建築研究所第2研究部長、ベターリビング筑波建築試験センター所長:建研入所以来、公私にわたる多大な指導。
今泉勝吉 工学院大学名誉教授:委員会活動を通じての多大な指導

筆者が、建築材料・部材の耐久性研究や建築物の保全に関する研究を実施している出発点は、建築研究所入所直後に参画した建設省総合技術開発プロジェクト「建築物の耐久性向上技術の開発」において両先生のご指導を受けたことにあります。


共同研究の一部として参画した日本建築仕上材工業会、日本塗装工業会、高耐久性塗料研究会、環境対応型塗料研究会:試験体制作、試験実施に協力

部外研究員として在籍した井上照郷(日本建築仕上材工業会):実験協力
羽木宏、犬飼達雄(ベターリビング)、大島明(建材試験センター)、亜細亜工業5名、ロックペイント2名、菊水化学工業1名の実験協力

家族の理解と忍耐に感謝



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