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(旧 「防水屋台村」建設中)
その2年は無駄か必要な時間か。 ドレンの排水能力

豪雨多発時代のドレン
ここから
ここから。
ここまで 約2年
ここまで。2年かかった。

あるマンションの話である。屋上のような渡り廊下のような部位のドレンのスノコをどうすべきか、2年間ああでもないこうでもないと検討した挙句、試しに撤去することにした。
大雨の時に排水が間に合わず、水位が立ち上がりを超えて、漏水どころか同レベル階の住戸の玄関から浸水しそうになるのだ。

ヒートアイランド現象の影響もあり、近年、短時間で比較的狭い範囲に集中的に降る豪雨が増えている。
東京工業大学の田中享二名誉教授が、2017年の建築学会大会で、「豪雨多発時代の屋上防水」というテーマで講演発表している。
この中で、人口が100 万人を超える12 都市における、1980 年代から2010 年代までの1 時間降水量50mm 以上の発生回数を調べたところ、この36 年間で、1 時間降水量50mm 以上が最も多かったのは東京で、13 回に達しているそうだ。今後、降雨負荷はさらに高くなる傾向にあるため、屋上にはより高い排水能力が求められる。研究の目的は、改修ドレンによる排水能力の低下に、警鐘を鳴らすことにある。具体的対策として、排水ドレンの追加、オーバーフロー管の併設が必要であると、結んでいる。
(この研究に関しては、別の機会で紹介する予定。)

さて上の写真のドレンに関しては、この結論に至るまで、①落ち葉などがつまらないよう掃除する。②住戸に浸水しないよう床面にモルタルで勾配をとる。③立ち上がり部に穴をあけ、ドレンを追加する。④スノコのステンレスを削って隙間を広げる。先週、竪管の下に葉っぱが詰まらないことを確かめたうえで、スノコを外してみることにした。作業時間は、ドライバーで1分だった。ここに至る2年というこの時間が、集合住宅のより良いメンテナンス、大規模修繕への、必要な回り道なのだろう。

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