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(旧 「防水屋台村」建設中)
RNY333 保存か建て替えか 中銀カプセルタワービル④

保存か建て替えか 中銀カプセルタワービル④
カプセルのセルフエイド

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交換も十分な修繕もされないまま、注目度だけは益々高まる建物にセルフエイドの手が入った。
満身創痍のカプセルタワーは、あちこちに漏水補修らしき工事の痕跡が見える。ところが、そのどれもが、各オーナーが思い思いの方法で、発注し、施工されたもので、管理組合として大規模改修として実施したものではない。てんでに穴やひび割れをふさぎ、窓やルーバーを付け、エアコン配管の穴をあけたのだ。その結果、安全のためにネットを張らざるを得なくなってしまった。今回の防水工事は、管理組合が行ったものではないが、管理組合の承認を得て7人のオーナーが共同で実施したものだ。このことの意義は大きい。
防水工事に当たった(株)マルトクの鈴木哲男社長に工事の様子を聞くことができたので、その内容を紹介する。
ビフォー

アフター
カプセルの取り壊しが現実味を帯びてくるのは、ミレニアムの2000年を過ぎたころからである。2005年12月にJIA日本建築家協会が、2006年3月にはDOCOMOMO Japanが、さらに2006年7月にはJIA日本建築学会が中銀カプセルタワー管理組合と中銀マンション(株)に対して、建物の保存要望書を提出した。多くのテレビや雑誌が取り上げた。この時、筆者を含めて、多くの人はなぜ設計者自身がカプセル交換に乗り出さないのだろう、買い取ってでも修理をすべきではないか、と思ったはずだ。
しかしカプセルの交換を誰よりも望んでいたのは黒川自身だった。2007年に発刊された「東京人」(都市出版)2月号に「世界に誇るメタボリズム建築中銀カプセルタワーの行方は?」という黒川へのインタビュー記事が掲載されている。ここで黒川紀章は「これまでメンテの相談はなかったのか」という質問に対して「10年前(1907年)から私と大成建設で、カプセル交換の要望書、危険通告、警告、取り壊した場合とカプセル交換した場合の工事費比較表などを管理組合に提出している」と応えている。
黒川事務所によるカプセルタワーの修繕案は2種類、2002年と2006年に管理組合に提出されている

マルトク工事 P1010186

kapuseru4 表紙

月刊「リフォーム」2016年10月号から、保存か建て替えか、で紛糾する世界的に著名な中銀カプセルタワービルの連載が始まった。本コーナーでは、その記事を順次転載している。今回はその4回目、2017年2月号より。

保存か建て替えか 中銀カプセルタワービル④
カプセルのセルフエイド
(株)テツアドー出版 月刊「リフォーム」2017年2月号より

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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会