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(旧 「防水屋台村」建設中)
ニュートリノから重力波観測へ 防水も頑張ってます
ノーベル物理学賞に防水も一役
今度は重力波観測施設KAGURAのトンネル防水


科学雑誌DSC08095 (2)


12月もテレビ・新聞・科学雑誌はノーベル物理学賞、ニュートリノ、スーパーカミオカンデ,梶田さんの話題でいっぱいだった。
2002年には小柴昌俊さんが前世代のカミオカンデで世界初のニュートリノ測定に成功し,この功績でノーベル物理学賞を受賞している。

梶田さんPC180033

今年ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章東大宇宙線研究所長は12月8日スウェーデンで受賞記念講演「大気ニュートリノ振動の発見」を行った。梶田さんは、前日7日の記者会見で、岐阜県の神岡鉱山跡に設置された素粒子ニュートリノを観測した装置「スーパーカミオカンデ」や2002年にノーベル物理学賞を受賞した恩師の小柴昌俊氏が使用した「カミオカンデ」にふれ、私の夢は神岡から次のノーベル賞がでること、と述べていた。

カミオカンデやスーパーカミオカンデの「カミオカ」は岐阜県北部,富山県との県境に位置する飛騨市神岡町にある。北アルプスの支脈に囲まれた町で、かつては鉱山の町として栄え,現在は「スーパーカミオカンデ」が設置されるなど最先端の科学拠点として名高い。神岡鉱山の起源は古く、奈良時代から亜鉛や鉛,銀などを産出し,東洋一の鉱山とも称された。今「スーパーカミオカンデ」や「カムランド」などが建設され,宇宙科学最先端の地となっている。

スーパーカミオカンデでは防水が大きな役割を果たしている。

5万トンの水をためるスーパーカミオカンデでは、空洞の外壁に吹き付け防水を施工し、中に5万トンの純水をためるステンレスタンクをつくる。タンクの外側にも水をためる。この外側の水が、本来の宇宙から来るニュートリノ観察のノイズとなる岩盤からの放射線をガードする。ガードするといっても、直接防ぐ訳ではない。
ニュートリノをどう観測するのか? 2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊氏が、研究のみちのり、ニュートリノ物理学、神岡との出会い、朝永振一郎さんや弟子の戸塚さんへの思いなどを、岩波ジュニア新書「ニュートリノの夢」の中でやさしく語っている。

小柴先生によると、

太陽からは大量のニュートリノが地球に降り注いでいますが、太陽ニュートリノがカミオカンデの水中で電子をコツンと叩く頻度は、1週間に 1回程度。一方周りの岩から来る放射線は1秒に数回もあります。周りからの雑音を桁違いに落とさないと、太陽ニュートリノが起こす事象は埋もれてしまって見ることができないのです。そこで鉄のタンクと周りの岩の間にも水を満たし、水の層をもう1層作りました。そして内向きのフォトマル(光電子倍増管)とは別に、外向きのフォトマルを取り付け、周りの岩から外側の水の層に来る放射線を観測することによって、雑音をデータから取り除くようにし

ました。
そして太陽ニュートリノの観測に成功した。外側の岩盤とタンクとの間に水をためるために施した、地下大空間での防水工事。防水工事が小柴先生のノーベル賞受賞のお役に立てたわけだ。

さて、ここで新たな科学実験空間として「重力波」を観測するためのトンネルが構築されている。それがkAGURA.
その様子は鹿島建設のHPで見ることができる。

宇宙の謎に迫るトンネル工事
東京大学(宇宙線)大型低温重力波望遠鏡施設(掘削その他)工事
http://www.kajima.co.jp/news/digest/jun_2013/site/index-j.html



KAGRAは東京大学宇宙線研究所が計画する「重力波」の観測装置で,神岡鉱山のトンネル内(トンネル延長7,800m)に設置される。重力波とは,重力による時空のゆがみが波のように伝わっていく物理現象のことで、超新星爆発のような激しい宇宙の現象に伴って発生する。重力波を検出することで様々な宇宙の謎が解明されると期待されているのだが,残念ながらこれまでに検出されたことはない。世界初の重力波検出を目指している。

巨大鳥居


次のノーベル賞を目指すKAGURA施設で、2014年~15年にかけて福井県武生(たけふ)市の防水工事店が「KAGRA]が設置されるトンネル部分の防水を行った。その防水工事を担当した明光建商(塩谷昭文社長)は
「地山からの漏水を止め、1本が3kmに及ぶ大きな断面のトンネルを2本施工しました。現場は15℃くらいの一定温度ですが、湿度は高くほとんど100%。特殊な環境でしたが防水工事は、無事に完了しました。」と語る。
同社は2010年から2011年にも同現場で防水工事を施工している。


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