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(旧 「防水屋台村」建設中)
「マイハダ(マキハダ)・槙肌」   というシールについて
発掘調査で初めて出土

マキハダ

中央の裂け目に充填してあるマキハダ。 写真「公益財団法人滋賀県文化財保護協会提供」

 滋賀県県文化財保護協会は、滋賀県長浜市西浅井町の塩津港遺跡で昨年出土した(平成27年12月8日記者発表)平安時代後期(12世紀前半)の大型木造構造船の調査を進めていたところ、船板に、板のひび割れ部分(写真)からの浸水を防ぐために縄状のもの「マキハダ(槙肌)」が使われていたことが分かったと発表した。  マキハダはマキやヒノキなど木の皮を加工し縄状にした部材で、マイハダとも言う。ひび割れなど、浸水を防ぎたい部分に詰める。水分を吸収すると膨張し、水の流入を防ぐ効果がある。そのため、木造構造船を作る上で必須の技術で、現代の木造船にも使われている。
出土した大型の板材は船板を継ぎ合わせるための独特の技術「縫い釘」が使われた釘穴が残さ れていたため、船材と判断された。

 同協会によると、この船板を現地から引き揚げたところ、内側は腐食 し、中央で縦に割れた状態となっていた。この腐りや割れは船であったときにすでに生じて いたものと考えられる。そして割れ目から水漏れが発生したようで、その水漏れ を止めるために詰められたと考えられる、直径1㎝程度の縄状のもの(マキハダ)を約1mにわ たって割れ目に押し込むように充填させていた。 マキハダとはマキやヒノキなどの樹皮を叩いて繊維状にしたもので、水漏れを防ぐための充填剤として隙間に詰め込んで使われたもの。船や桶などを組み立てるときに接合部に使われた。 長い繊維状のまま詰め込む場合もあれば、出土品と同じように縄状に結ったものも使われる。 また、今回の出土例と同じく補修に詰め込まれることもある。 今回の出土品は 12 世紀代の最古の「板作りの構造船」の部材とされるものに使われていたマ キハダである。

 出土したマキハダは、船板(長さ205cm、幅58cm、厚さ11cm)の中央部分にあった裂け目(縦約2m)に、縦約1m、最大幅1cmにわたり詰められていた。船の使用開始後、船板のひび割れを補修するために用いられたとみられる。
国内初の出土例といい、平安時代にまで遡ることが分かった。

まいはだ 使用例
マキハダを詰め込む様子。 イラスト「公益財団法人滋賀県文化財保護協会提供」

槙は材木としては丈夫で朽ちにくく、水に強いなどの特性から、古代から棺や木桶、橋杭などの材料として多用された。


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