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(旧 「防水屋台村」建設中)
第42回 日新工業建築設計競技
第42回水コンのテーマは「水のテリトリー」

綜合防水メーカー・日新工業(相臺公豊社長)は1974年からアイデアコンペ「日新工業建築設計競技」通称「水コン」を実施している。。その42回目となる今回のテーマは「水のテリトリー」。
賞金総額は260万円。 1等 1点 100万円 、2等1点 50万円 3等1点30万円と相変わらず魅力的だ。応募の登録は10月1日まで受け付け中。

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審査委員 は次の通り。===
【委員長】
六鹿 正治(日本設計取締役会長)
【委 員】(50音順)
北山  恒(横浜国立大学大学院Y-GSA教授/architecture WORKSHOP主宰)
山梨 知彦(日建設計執行役員設計部門代表)
乾 久美子(東京藝術大学准教/乾久美子建築設計事務所主宰)
長谷川 豪(長谷川豪建築設計事務所代表)
相臺 公豊(日新工業代表取締役社長) (敬称略)

賞金
総額 260万円/すべて税込
◎1等  1点 100万円
◎2等  1点 50万円
◎3等  1点 30万円
◎佳作 8点 各10万円
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テーマの趣旨は次の通り
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「テリトリー」を辞書で引くと、縄張りや勢力圏という意味であると記されています。わかりやすいイメージとしては、ライオンやシマウマの縄張りのようなものを思い起こしてよいでしょう。つまりテリトリーとは、なんらかの影響力の及ぶ範囲と理解できますが、それは私たちの目には見えにくい空間的広がりでもあります。

さて、では「水のテリトリー」とは、どういう空間的広がりのことと考えられるでしょうか。
水がつくり出す空間的広がりには、たとえば河川や湖、湿原、といった自然環境や、田畑のような農地や、運河や堀といった人工的な環境もあります。近年では、上下水道もそれに含まれると言っていいでしょう。

これらの「水のテリトリー」は、ただ、環境に存在しているだけではありません。それを介してなんらかの社会的関係がそこに誕生しています。

人間は、長い歴史の中で、そうしたたくさんの「水のテリトリー」を形成してきました。
さて、では、これからの時代に、私たちは、どのような「水のテリトリー」をつくることができるでしょう。

今回は、みなさんに、現代の「水のテリトリー」、「水がつくる空間領域」をご提案いただきます。
小さな、水槽、井戸、泉、あるいは水たまりのようなスケールから、大規模な農地や湖、あるいは、海のような巨大スケールのものでもかまいません。
「水のテリトリー」という言葉から連想するイメージを自由に広げて、新しい建築、集落、街、あるいは地域についての提案に結び付けてください。
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審査委員コメント
六鹿正治
今回は単体よりも群、そして取り巻く環境を含めた全体の関係や生活の領域の中で考えてほしい。水の惑星と言われるように地球自体が「水のテリトリー」だが、地球上のいろいろな部分も巨大・微細、自然・人工にかかわらず、それ自体が何らかの「水のテリトリー」だ。新しいデザインの可能性を広がりの中で提案してほしい。

北山 恒
建築が自然環境から人工環境を切り取るものであるならば、自然と人工とは対立概念である。そして、文明とは自然を征服する人工環境なのであろうか。いや実は、自然環境と人工環境の間にある関係性こそが、今の私たちの建築の主題なのだ。「水のテリトリー」でその関係性を発見してほしい。

山梨知彦
本能と理性とを二項対立ではなく一続きのものと捉える現代の生物学のスタンスを念頭に置くと、テリトリーという言葉は、都市やコミュニティといった概念で人間の生活の場を捉えてきた我々のスタンスに大きな揺さぶりをかける響きを放つ。そしてさらにそこに「水」……。既成の生態系の概念を超えた企みを期待している。

乾久美子
水田は超幅広な「人工河川」です。山から流れてくる水を、10cm程度の水深を保ちながら何百回もカスケードさせて平野を覆い尽くすほどの巨大な幅に広げ、治水をすると同時に、そこから恵みを受けているわけです。人が「水のテリトリー」をわざと広げるというこの事例におけるイマジネーションを、現代の私たちは構想し得るのでしょうか。

長谷川豪
テリトリーははっきりとした主体をもち、その主体がじわりじわりと範囲を書き換えていくものであり、さらに動植物の生態などを見ると分かるように他者のテリトリーとの重なりを認め合う寛容さがある。こういった点が「空間」と違うところでしょう。「水のテリトリー」というテーマからどのようなイメージが出てくるのか楽しみです。

相臺公豊
日本は山紫水明の国と謳われ、美しい山河に恵まれています。先人たちはその山河を自らにうまく取り込み、活かし、愛でてきました。江戸時代の儒学者・頼山陽は、京都東山と鴨川の美しい風景を愛で、いわば「水のテリトリー」に己を委ねるかのように草堂を構えました。現代は「水のテリトリー」とどのように関わっていくのでしょうか。
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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会