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(旧 「防水屋台村」建設中)
モノを残さないと修正主義者に負けるんです。
福島第一原発観光地化計画を説く哲学者の言葉です、

福島観光地化計画竪PB020041
 約1年前に発刊された、「福島第一原発観光地化計画」という本の著者である哲学者・作家の東浩紀氏に、「その後」をインタビューした記事が東京新聞11月2日(日曜)の朝刊12面に出ていた。取材は武藤周吉記者。
 同書は「事故を後世に伝えることが必要で、できるだけ多くに人が現地を訪れることが大切。観光学におけるダークツーリズムの考えをもとに、広島原爆ドームのように、福島第一原発にも長期的には観光客が来られるようにしよう」という提案だ。
 計画発表後1年たって、反響を聞かれた東さんは「砂漠に向かって叫んだというか、砂に水をまいたというか、手応えはない。本の売れ行きも今までで最悪。原発事故は確実に風化しているし、社会はそれを良しとしている」と答えていた。
 大震災と原発事故の後、緊急対策のほかに、ルーフネットが強く共感をしたのが、①近代においてどの国も経験したことない、津波と原発事故による壊滅的な状況から、インフラと社会を再構築出来るという壮大な実験であるーという考え。もうひとつがこの②「福島第一原発観光地化計画」だった。
 
福島観光地化計画 PB020040

 東さんは「観光という言葉には、無責任さとか軽薄さがあるのかも知れません。ただ無責任さや軽薄さがないと人の関心は持続しないと思うんです」ともいう。全く同感だ。

 被災者に寄り添うという、大変な行為を多くの人に求めることは不可能だ。それならば、ある種の無責任さ、軽薄さを受け入れてでも「忘れない」ことが大事だ、として「観光地」として「現地を訪れること」と「モノを残すこと」の重要性を説く。

魅力ある観光地作りに屋根屋として、屋根関係者、防水関係者として何ができるか? 考え・少しずつ実行したいと思う。

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*「モノ」を残すことの重要性を説く東さんの言葉で思い出したのが、日本の防水アーカイブ作りに取り組み始めた田中享二(東京工業大学名誉教授)氏である。田中先生は防水工事の道具、実験装置、試験片、カタログ、委員会議事録などの「モノ」を残そうと訴えている。リアルな「モノ」は強く、「モノ」が持つ情報量は計り知れない。

あずま ひろき 1971年(昭和46年)東京生まれ。デリダを論じた「存在論的、郵便的」で21回サントリー学芸賞(1999年)、「クォンタム・ファミリーズ」で23回三島由紀夫賞(2010年)を受賞。


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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会