(旧 「防水屋台村」建設中)
樋日記
歌舞伎座の樋

歌舞伎座の樋PA280077


樋にもおしろいを塗ってみましたPA280078
歌舞伎座の樋は真っ白

歌舞伎座の白い樋PA280089
樋にもおしろいを塗ってみました.なんてことはなくて。


ステンレス焼き付け塗装PA280088
実はステンレスの焼き付け塗装。「いい着物を着た方々が、下を通られる。緑青で汚れた水が着物に落ちたら大変だから」だそうだ。


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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会

第3回「日本不動産ジャーナリスト会議賞
 日本不動産ジャーナリスト会議(略称REJA、代表幹事:阿部和義氏)は10月24日、東京・日比谷の日本プレスセンタービルで、第3回「日本不動産ジャーナリスト会議賞」の表彰式と受賞記念講演会を開催した。
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授賞式の様子


 同賞は2010年4月に創設。今年は3年目。(公社)日本不動産学会三橋博巳会長を委員長とする選考委員会により「プロジェクト賞」3件と「著作賞」1件の計4件が選定された。

 「プロジェクト賞」を受賞したのは、郵船不動産(株)の「オフィス共用部の節電分をテナントに還元した省エネ活動」で、テナントに還元するユニークな取り組みが評価された。東急不動産グループの「CSR活動の一環として組織的に取り組んだ『大震災復興支援活動』」では、企業一体での取り組みが評価。
 さらに、工学院大学建築学部の後藤 治教授による、被災地・石巻市の「白浜復興住宅の『村』再生プロジェクト」が受賞した。

 「著作賞」は、(一社)不動産証券化協会の『不動産証券化ハンドブック』が受賞。 REJA代表幹事の阿部和義氏は開会に当たり、「当会20年目の節目に、ジャーナリストの目でプロジェクト、著作について評価・表彰する制度を設けた。今後も不動産業界のために貢献できればありがたい」と語った。





魔界の木に付着する苔を表すガラスモザイク
くっつけるのは、タイル用シリコーン系弾性接着剤

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作品名:魔界の木(製作:佐藤寿新)

魔界に生える木は妖艶でグロテスク。崩れた赤いバラは魔界の木の実。赤は樹液の象徴。怪しく輝くガラスモザイクは魔界の木に付着する苔~~~だそうです。
生け花作家・佐藤寿新さん。実はタイル職人です。いや、逆だ!タイル職人の佐藤さんは生け花作家です。
銀座・「建築職人展」で。

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タイル職人の佐藤さんが、今回の展示会でこだわったのが、タイル工事で使われる材料を用いること。木の根や流木に塗ってある黒いものは、建物の外壁にタイルを張るときに使用する弾性接着剤。従来はモルタルで貼り付けるが、最近は弾性接着剤もよく使用される。ここではシリコーン系接着剤を使ったそうだ。


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「コーキング材使った作品もあるよ」といわれて、銀座の画廊に行って来ました。
現場はマニュアルどうりには動かない。「きいてませーん」「こんなんじゃできませーん」「やったことありませーん」なんて言葉を一流の職人は発しない。何とかする力は日々の研鑽と経験の蓄積。何より欠かせないのが「遊び心」だ。遊び心のない職人に、現場対応力はない。


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JMRA(一社)日本金属屋根協会 25年度中間報告
JMRA理事会会長
挨拶する吉田伸彦会長。


(一社)日本金属屋根協会は10月28日、東京都中央区の鉄鋼会館で定理理事会を開催、25年度前期を終えた時点での収支・事業中間報告を行った。

懇親会の挨拶で吉田会長は品質管理事業のうち特に、最終段階に来た「鋼板製外装材 設計・施工・保全の手引き」に触れ、「皆さんの最終チェックを経て、独立行政法人・建築研究所の監修を受ける発行する予定である」と報告した。
さらに、「アベノミクスが打ち出されたとき、我々の首相にレーガンほどのタフネスがあるかどうか不安があった。しかし現在、そのタフネスぶりは、安心できそうだ。このフォローの風を受け、各社業績を伸ばそう」と述べ乾杯した。

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絵日記:ボクのおとうさんは桃太郎というやつに殺されました
2013年度新聞広告クリエーティブコンテスト

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最優秀賞:お父さんを桃太郎に殺されて泣いている鬼の子供の下には、


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一方的な「めでたしめでたし」を生まないために、広げよう。あなたの見ている世界」というコピーがある。


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東京・内幸町のプレスセンタービルロビーに入賞作品が展示された


日本新聞協会は、全国の若手クリエーターに新聞広告を製作する機会を提供して、新聞広告の活性化を図ることを目的に、コンテストを実施している。今年度のテーマは「しあわせ」。1,069件の応募作品の中から、山崎博司さんの作品「めでたし、めでたし」が最優秀賞に選ばれた。



遠くからコンクリートのひび割れを検出する技術
国交省が公募の技術選定結果を発表
カメラ方式・レーザー方式・ロボット方式など32技術を選定
グランルーフの樋
東京駅グランルーフの巨大な雨樋を支える柱と、寄り添う縦樋。(写真は記事とは関係ありません)


老朽化が進む大量のコンクリート構造物に対して、少ない人手で、低コストで、正確に診断する、技術が待ったなしで求められている。
国土交通省は平成25年7月31日~平成25年8月30日の期間に公募していた「コンクリートのひび割れについて遠方から検出が可能な技術」について、10月25日、社会資本老朽化対策推進室において審査を行い32件の試行対象とする技術が選定したことを明らかにした。

試行対象とする技術は①カメラを活用した技術(24技術)、②レーザーを活用した技術(4技術)、③ロボットを活用した技術(4技術)で、詳細は http://www.mlit.go.jp/common/001016316.pdf


 今後、選定された技術については、国が所有する現場において平成25年11月から平成25年12月にわたって試行し、中部地方整備局新技術活用評価会議において審査し、審査結果については、平成26年1月以降に公表する予定。

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(yomimono169):伊勢神宮の茅葺屋根の雨仕舞はどうなの?
「神宮の茅葺屋根の下は銅板ルーフィング?」

ケンプラ画面PA090689
ケンプラッツ  式年遷宮特別企画 その3「40代が一番よかった」
『承』発行記念鼎談「宮間熊男+井上雄彦+藤森照信」2013/10/02で。


前回の式年遷宮で総棟梁を務めた宮大工・宮間熊男さんと、建築家の藤森照信さん、漫画家の井上雄彦さんの鼎談が,
日経BP社のデイリーウェブサイト「ケンプラッツ」に10月1日から3日間連載されました。この中で、3回にわたって遷宮に従事した宮間さんが大変興味深いことを発言していました。

「萱の下には銅板を張ったりして、雨が絶対漏らないようにしてあるはずです。昔は銅板というのがなかった時代は、大変だったろうけれどね。今はもう一面にきちっとした銅板を張って、それから萱を葺くようになっているから大丈夫です。」

というものです。
これは藤森氏が、檜皮と柿(こけら)と萱(かや)3種の屋根葺き材の使い分けと、萱の劣化状態を尋ねたのに対する宮間さんの答えでした。
「萱が一番腐りやすい、一番耐久力がないものをあえて正殿に使ってある。20年たつと初めの姿はなく、相当腐っていて、萱を結わえてる竹が見えるほど落ち込んでいる。」
といったやり取りのあとの発言です。



承
日経BPは、伊勢神宮の第62回「式年遷宮」にあわせて書籍+DVD『承 井上雄彦 pepita2』を発刊した。
79分のDVD付きで1,900円。

同書には、上の鼎談も掲載されている。ケンプラッツは書籍に収録し切れなかった内 容も含めて、3日連続で鼎談の全容を掲載した。BPの本もWEB上の鼎談全容も大変面白い。付録のDVDも式年遷宮の流れがわかりやすく掴めて、おすすめ。 漫画家・井上雅彦が神宮司庁の河合真如広報室長、出雲大社の千家和比古権宮司、建築家・藤森照信教授との対談や、鼎談が掲載されている。 茅葺の下の銅板ルーフィングの話をじっくり読みたくて、「承」をすぐに買い求め、鼎談を見たのだが、残念ながらこの部分はカットされていた。

茅葺屋根は通常茅の厚みは1尺程度。桧皮葺や杮葺ならその下に野地板やルーフィングがあり、雨漏りしないわけも理解しやすい。ところが茅葺ではそのいずれもない。草を束ねただけでなぜ雨漏りしないのかについては、本サイトで、何度も取り上げている。

通気性が悪ければ、そこから茅が痛むし、茅の防腐効果を高める囲炉裏の煙も通らない。だから茅葺の下に水を防ぐための板やシートを置くことはない。建物の最大の目的は雨露をしのぐこと。その目的を実現するために、現代では防水材で連続被膜を作り、水を遮断する。これに対して茅葺のような、水は通すが漏らさない、智慧で雨漏りを防ぐ雨仕舞の考え方は対極的だ。

遷宮は20年というサイクルで技術を伝承するシステムである。神宮の屋根も茅葺である以上、この「茅葺システム」が毎回継承されてきたに違いないと思い込んでいたので、記者は宮間さんの銅版の下葺の話を聞いて驚いた。
歴史的近代建築の保存工事に詳しいある研究者は「それはあり得ないでしょう!」といい、「前回は(今から20年前)は知らないが、少なくともその前、さらにその前は銅板の下葺はないはず」という人もいた。

これはやはり、ルーフィングジャーナリスト・佐藤孝一氏に聞いてみるしかないだろう。
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ーーー
編集長:前回の伊勢神宮の式年遷宮で総棟梁を務めた人が藤森さんとの会話で、神宮の正殿の茅葺の下に銅板がある、と言っている。 そんなことってあるんでしょうか?この場面の発言で、間違いや勘違いはあり得ないだろうけど。

佐藤:昨年、あなたは「正倉院の瓦の下に銅板があった!」という記事を書いていましたね。今度は伊勢神宮ですか。
神社の屋根は桧皮葺が多く、その後いろいろな事情で、瓦になったり、銅板に代わっている。茅葺は少ないですね。遷宮の目的の一つに技術の伝承があるなら、システムとしての茅葺を伝えるだろうし、そうなればその下葺に銅板が入るというのは、馴染まない、という疑問ですね。

編集長:そうなんです。正面突破がいいだろうと思ってストレートに神宮に聞いてみました。答えは「ノーコメント」。「そういうことは公表しておりません」 だった。前回の遷宮の棟梁が、おっしゃってたんですが・・・というと「その人は今回はかかわっておられません」と言われました。

佐藤:なるほど。そういうことか。


佐藤:これは聞いた話だけれど、20年ごとの遷宮で、大工や職人は、今話題の宮間さんのように2度3度と遷宮に従事して次世代に伝えていく。遷宮では関係官庁担当者や研究者も多く参加して、工事の進め方を検討する。ところがこちらは大工と違って毎回変わる。そのたびに、屋根を長く持たせる手段として、茅葺の下にルーフィングや銅板を敷くことが話題になり、議論されるそうだ。でも結局、それはまずいだろうという結論に落ち着く、と聞いていたんだけど。話の流れからみると、どうも前回は銅板ルーフィングを入れた様ですね。

編集長:私のほうでも「前回の遷宮は知らないけど、その前、さらにその前は銅板は使ってないはず」という話を聞いた。今回についてはある茅葺の団体は「茅下に銅板を入れてるらしい」という認識を持っていました。

佐藤:伊勢神宮では茅葺の神事もあって、その様子がTVで放映されていたが、茅の下にきちんとした下地も見えていた。それを見る限り茅は雨漏りを防ぐ屋根葺き材というより、というか、それと同時に装飾的役割を担ってるように見えますね。あの下地なら、「一面にきちっとした銅板を張」ることは物理的には可能ですね。

編集長:まあ我々の立場だから遷宮に、技術の伝承という意味を重く感じてしまいがちだけど、神宮にしてみればそれは結果であって、あくまで天照大御神(あまてらすおおみかみ)、豊受大御神(とようけおおみかみ)を祀ることであり、技術の伝承はその付随事項、に過ぎないわけですよね。

佐藤:茅葺屋根は南北の向きや陽当たりによって、茅の耐久性は大幅に変わる。大木の下の小さな社の屋根なんて、猛烈に劣化が進んでいる。20年持たせようとすると、イメージは悪くても何らかの対策が必要かもしれない。
神様が社にいらっしゃる間は修理のために屋根の上には上れない、必然的に長持ちする材料、工法がもとめられる。という話も聞いています。

編集長: 前回の遷宮では工学院大学の今泉勝吉教授(当時。ルーフネット「防水の博士たち」参照下さい)が遷宮にかかわっていた。その何年も前に、建築学会で茅葺の茅に化学薬品処理を施してして茅の長寿命化を図る、膨大な数の論文を発表していた。結局採用はしていないんでしょうが、あらゆる方面で研究していたわけです。

佐藤:遷宮では無処理の掘立柱を立てるくらいだから、茅に対してそんな薬品処理をするということも、我々が持っている遷宮のイメージにはそぐわないですね。
単に1300年間、遷宮のたびに全く同じことを繰り返してきたわけではなく、採用には至らなくても様々な工夫なり改良の研究はしてきたわけだ。失敗か成功かは解らないけど、銅板ルーフィングもそんな実験的試みみの一つかも知れないですね。銅板のルーフィングとしての機能より、銅イオンによる茅の防腐効果の可能性を指摘する研究者もいました。

茅葺き屋根の裏側P5260180
これは民家だが、茅葺屋根では、裏、すなわち内側から見ても茅が露出しており、通常ルーフィングが入る場所はない。


佐藤:思い出したけど、槇文彦さんの新国立競技場案への問題提起で、NHK-BSの代々木の森、伊勢神宮、春日大社の3つのドキュメンタリーが話題になっていた。 伊勢神宮の放送を見ましたけれど、伊勢志摩の海女たちが神宮の茅場で茅を刈っていた。あなたの「茅葺屋根にブラ下がる鮑(あわび)の話」につながりそうですよ。

*注:茅葺き屋根のカヤは「茅」または「萱」と書かれます。神宮は「萱」を採用していますので、「茅」を採用している本サイト内で、用語が混在しています。ご了解ください。

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現代瓦造形と建築文化祭 (第2報)
全国の瓦と技術・造形が結集

どーむ PA250025
ドームあり

ピラミッドPA250024
ピラミッドあり

あんどん棟PA250004
棟があんどんになっていたり

市松PA250006
市松屋根はもちろん

鬼の鬼PA250003
鬼の「鬼(瓦)」までいる位いだから

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割れた瓦だって持ちあがる。





PA250001_2013102516152940f.jpg
ここは、六本木・国立新美術館野外展示場。第18回 瓦・造形展会場です。
10月17日~28日(日) 10:00-18:00

作品の前の韮塚作次さんPA250032
瓦・造形会会長の韮塚作次さんに聞きました。(自作の前で)

瓦・造形展は1996年1月、東京芸術会館で第1回展が開催された。会長の韮塚さんが、池田満寿夫の賞を受賞したのを機に、仲間に呼びかけたものなのだが、当時はもちろん今でも、展示会を呼び掛けると「こんな時によくそんなことやってるねえ。」余裕だね」いわれる。忙しいときは「こんな忙しい時にやってられない。暇な時は「こんなに仕事がなくて暇な時には、そんな気になれない」という。「直接的なメリットはないにしても、出会いの場があり、仕事上の情報交換や応援・助け合いが生まれる。そして瓦造形の価値が認められて、製作を依頼されるケースも出てくる。これからも瓦文化を発信してゆきたい」



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中古住宅流通活性化の後押し とは
太田国交大臣が中古住宅流通活性化の後押し
についてこんな発言をしています

2013oct19 Samstag
屋上緑化の哲人・「F.百水」の作品(記事とは関係がありません)

10月18日の9:40から閣議室前で行われた太田昭宏 大臣との記者会見の要旨が発表された。その中で、
「中古住宅市場の活性化に向けて、国交省としてどんな後押しをするのか」
という記者からの、質問に対して、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(答)新築あるいは中古市場の活性化ということは、極めて重要な問題だと思っております。欧米に比べて流通量が大幅に少ないという状況がありまして、特に木造家屋については中古住宅の取引において過小に評価されるということがあって、中々この中古市場の活性化が出来ないという面もあったりします。これをこれから金融市場との連携強化も大事でありますので、金融機関と不動産、そしてリフォーム関係の事業者の代表が一堂に会する「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル」を9月26日に設置して検討を開始したということであります。とにかく中古市場の活性化、そしてそこには安全の耐震化というものが施されていることが極めて重要な課題でありますので、質の面も含めて更に活性化できるように対策に乗り出していきたいと思っているところです。

と答えている。*アンダーラインは編集部。

中古住宅市場活性化ラウンドテーブル
上記のラウンドテーブルは9月26日に行われた、その概要も公開されている。参加した中古住宅市場関係者からでた意見は次のとおり。

○全国宅地建物取引業協会連合会
・中古住宅流通の促進のためには、売却価格が住宅ローン残高を下回る場合を含め、買換えを促進するような住宅ローンのあり方が必要。印鑑証明などの手続き緩和、親族間取引に対する融資なども課題。
・さらに、①安心して購入できる仕組み(瑕疵保険、評価、融資の円滑化等)の構築 ②維持保全の大切さや、履歴を保存することにはメリットがあるという考え方の普及 ③消費者を動かすインセンティブ(流通課税の軽減など)が中古住宅流通の促進には大切。

○優良ストック住宅推進協議会
・日本の中古住宅の問題は購入者がなにも分からないまま購入しなくてはならない現状にある。安心して買えない物の市場が拡大するわけがない。せっかく購入した自宅の建物価値が 20 年でゼロになってしまうことの恐ろしさを知るべき。
・適切な維持管理プログラムを実施した上で、住宅履歴を蓄積し、適切な査定方法による仲介をすれば、中古住宅には適正な値段がつくことを自分たちは 5 年間の活動で裏付けた。一般の中古住宅市場において、誰がどのようにそれをやるのかを見出していく必要がある。
・耐用年数はメンテナンス次第で大きく変わる。したがって、査定方法を見直すだけでは不十分。自宅をメンテナンスするのが当たり前だという感覚になれば国全体が豊かになる。これをどう広めていくのかがこのラウンドテーブルの大きな課題ではないか。

○リノベーション住宅推進協議会
・買取再販の業態では、中堅~大手は銀行から必要な資金を調達できるが、地方などでは物件の担保評価額がリフォームによる価値の増大を反映できないため、事業資金融資が得られない場合がある。また、取得段階とエンドユーザーへの売却段階の2段階で課税される流通課税(登録免許税、不動産取得税)も課題。
・事業者・購入者とも非常にインセンティブが少ない状況の中でコストをかけなければならず、結果として新築より割高になってしまうという大きな問題点がある。中古住宅を再生する事業者および購入者に対しては、新築以上のインセンティブを与えるぐらいでもいいのではないか。
・中古マンションを仲介して、リノベーションを行う場合は、割賦販売法に抵触することを恐れ、取得とリフォームの2段階での融資が受けられない。リノベーション部分は自己資金で手当てしなければならなくなり、特に物件価格が相対的に低い地方において阻害要因になっている。

○全国銀行協会
・中古住宅の評価の適正化や中古住宅の質に対する不安の解消が行われれば金融機関は、より一般化され中長期的に活用可能な指標・基準に基づく評価が可能となり、当該評価に基づく融資が可能になると期待。
・リバースモーゲージの普及には、認知度の向上に加え、担保割れリスクへの十分な対応、建物部分の資産価値の向上、債権管理負担の軽減の3つの課題を解決するための環境・態勢整備が必要。

○(株)金融財政総合研究所
・ライフスタイルの変化によって一つの物件に長期間住む人が減少しつつあるという現状を踏まえ、金融機関等の有志で行っている「新型住宅ローン研究会」において、5年後の物件価値を前提にした残価設定型住宅ローン等を検討。また、高齢者が保有する住宅の資産価値を活用した、リバースモーゲージなどの住宅資産活用型ローン等を検討。
・現在、都市部のマンション等のデータを基に、賃料収入予測をベースとした DCF 法による「将来価値予測モデル」として適用できるか否か分析を実施中である。新しい担保評価のベースになる可能性もあり、今後は、戸建住宅の評価に適用できるように検討を進めている段階。

○日本不動産鑑定士協会連合会
・現在、独自のデータと各種データベースの活用により、既存住宅の建物評価システムの開発を鑑定士協会連合会で検討中。また、宅建業者等との事業者間連携の取組を通じ、中部圏などで評価モデルを活用中。
・買い手にとっての物件の安心感付与や金融機関の融資調査に活用できるよう、重要事項説明書、建物診断、それを前提とした住宅価格評価、修繕積立金等の情報を集めた「住宅ファイル制度」を創設・普及させることを提案したい。




住宅のトラブルのトップは常に雨漏り関係が占める。コンクリート構造物では宿命的に避けられないひび割れから侵入する水を防ぐことが、建物の耐久性向上に欠かせないことは、学界では周知の事実だ。どんな防水がなされたかということは建築の基本性能と、寿命に大きくかかわる。
中古住宅流通を活性化しようとすれば結局のところ、性能評価と税制に行き着く。さらには長寿命、高耐久、環境問題につながる。信用できなければ安心できない。安心できなければ買わない。買われなければ流通しない。これは当然の流れだ。
いま税制面と連動した信頼に足る性能評価の仕組みを作ろうとする動きが始まった。新築住宅でも中古住宅でも「防水」は単に雨漏りを防ぐだけでなく、建物の耐久性に直結する重点項目である。検討が始まったこの時点で「防水」の存在感をアピールすることは、単に防水業界のためだけではない。

ラウンドテーブルではこのほか、○建物評価の改善について、○新築・中古市場の現況、消費者の意識等に関して委員が指摘している。各事項を、議事録で見ることができる。
http://www.mlit.go.jp/common/001015590.pdf




inubou絵日記
銀座のギャラリーで第2回建築職人展 

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2013.10.21~26(土)銀座6-7-16 第一岩月ビル1階 ギャラリーGKで。銀座並木通り三笠会館となり。

草月流塗装職人・吉川芳山、日新流タイル職人:佐藤寿新、龍生派瓦職人・内山壽峰、龍生派板金職人・武田鏡豊の華道仲間の4人展。
六本木・国立新美術館でも「造形展」出展中。
秋の大内宿で茅刈り茅葺き体験
11月16日(土)・17日(日)
大内宿の刈り場で体験・講演・交流会
初心者コースと経験者向けコース

大内塾DSC05610

今回のワークショップを主催する日本茅葺き文化協会(安藤 邦廣会長)は「茅葺きの歴史、文化、技術を正しく理解し、茅葺きの優れた特性と、現代社会で茅葺きの民家や景観を存続する上での課題を明らかにし、それを広く世の中に伝え、茅葺きの文化と技術の継承と振興を図るための事業に取り組む」ことを目的に活動している。


会津大内宿で茅刈りと茅葺き体験研修

日 時 11月16日(土) 会津流茅葺き体験研修
    11月17日(日) 茅刈り体験
会 場 体験研修:大内宿茅場、茅葺き研修施設(旧大内分校)
    茅葺き文化講座、交流会:大内集会所
    宿泊:大内宿茅葺き民宿「伊勢屋」「本家扇屋」「山形屋」を予定
対 象 小学生以上(小学生は保護者同伴)
定 員 30名(*先着順、要申込)
参加費 10,000円(宿泊費、食費、保険代含む)
服 装 野外活動に適した服装(長袖、長ズボン、軍手など) 
日本唯一の茅葺駅舎PA220001
日本唯一の茅葺駅舎としてポスターに掲載されている湯野上温泉駅

スケジュール
11月16日(土)
 13:00〜    大内宿入口集合
 13:10〜13:20 あいさつ、注意事項など
 13:30〜17:00 茅葺き体験研修
 18:00〜19:00 夕食 秋の会津郷土料理
 19:00〜20:30 茅葺き文化講座
「茅刈りが守るちいさないのち」平舘俊太郎氏(農業環境技術研究所(NIAES)生物多様性研究領域)
「会津流茅葺きと大内宿の取り組み」吉村徳男氏(大内宿結いの会)

11月17日(日)
  8:30     集合
  8:30〜 9:00 あいさつ、注意事項など
  9:00〜12:00 茅刈り体験研修
 12:00〜13:00 昼食 秋の会津郷土弁当
 13:00〜14:30 茅刈り体験研修
 15:00      解散、集落内自由見学
(平成25年ふるさと文化財の森システム推進事業普及啓発事業)
主 催 日本茅葺き文化協会

  問い合わせ :http://www.kayabun.or.jp/katsudou-photo/131116/20131116-102.jpg

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屋根絵日記:仙台ニコライ堂
仙台ニコライ堂のてるてる坊主
「仙台 生神女福音聖堂」 

仙台のテルテル坊主 R2131668
東京・御茶ノ水のニコライ堂の規模にはとても及ばないが、仙台ニコライ堂のテルテル坊主のような一文字葺の銅板屋根も洒落てますね。



仙台駅の近くにニコライ堂がある、と聞いたので、駅の近くの店で尋ねた。知らない、というので、おかしいなあと思いながら、ここならわかるだろうと、仙台メディアテークの窓口で、場所を尋ねてみた。それでもわからない。たまたま持っていたパソコンで調べると、正式には「生神女福音聖堂」というそうだ。(「しょうしんじょ ふくいん 聖堂」と読む)。
「それなら、多分あれのことでしょう」と教えてもらって、やっと見つけました。

仙台のニコライ堂R2131669

生神女(しょうしんじょ)とは正教会において聖母マリアを指すギリシャ語:「セオトコス」の、日本正教会における訳語だそうだ。
19世紀後半(明治時代)に、ロシア正教会の修道司祭聖ニコライは日本での伝道に際し、四書五経、仏典、歴史書を学び日本の文化・歴史を理解しようとした。もちろん古事記・日本書紀も原典で学んでいる。古事記をニコライに教えたのが若き日の新島襄だった、とウィキペディアが言っています。

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絵日記
京の裏通りのスカイライン


こういう家に味わいのある樋がついているP8300121
京の裏通り

一歩裏へ入ればまだ京都のスカイラインが残っているP8300120
一歩裏へ入ればまだ京都のスカイラインが残っている”(撮影・2013年夏)

の裏通り京P8300118
こういう家に味わいのある樋がついているものだ。

ほらねP8300114
ほらね。

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「小澤征爾と防水」の一部修正
小澤征爾と防水



突然ですが、なぜSKO(サイトウ・キネン・オーケストラ)が大西順子とプソディー・イン・ブルーをやるのか~については小澤征爾がSKOのサイトで語っています。
http://www.saito-kinen.com/j/news/interview2013.shtml

小澤征爾サイン入り「日本の防水」のお話です
 20,000年刊。PA040170
日本の防水の歴史研究のバイブル「日本の防水」(一社)全国防水工事業協会協2005年発行 

表紙をめくると右下に誰かのサインがありますPA040165
昼下がり、小田急の急行の座席が奇跡的に空いていて、記者はウトウトしながら15時から建築学会の打ち合わせに出るため新宿に向かっていました。下北沢の手前で目が覚め、ぼーっと前を見ると、小澤征爾によく似た人が座っています。車両の誰も気がついていない様子です。随分疲れている様子だし、知らんぷりしておこうと思いました。でも鞄の中になぜか「防水100年」が入っていることを思いだしました。防水の歴史や技術の変遷を調べるとき、まず第一に当たる資料です。この日の会議に備えてもっていたのです。

見えますか?「小沢征爾」です。PA040166
見えますか?「小沢征爾」と書いてあります。

「どうしようかと、2~3分悩みました。小澤さんの隣の席もまだ空いています。本人もウトウトしていています。思い切ってその空いた席に移動し、声をかけました。
長年のファンであり、2002年のウィーンフィルニューイヤーコンサート以後は大ファンになったこと。健康の具合やなど聞いた後。「防水100年」を取り出して、こう言いました。

「この本は僕にとってとても大事なものです。この本を使って、重要なのに、あまり陽が当たらない業界の人たち、特に若い人たちに元気にプライドを持って仕事をしてもらいたい、という思いで記事を書いています。この本にサインして下さい」
小澤さんは「日本の防水」を手にとって、
小澤:ほう、「防水」ってなんですか?
M:コンサートホールや、マンションはコンクリートでできてるんだけど、コンクリートに何もしなければ雨が漏ってきます。屋上に防水材を張ったり塗ったりしてそれを防ぎます。戸建なら瓦の下にも敷きます。奈良の正倉院でも瓦の下には、雨漏りを防ぐために薄い板がびっしり敷かれてるんです。

小澤:あっそうなの! えっとどこに書く?今日は何日だっけ?
M:3日です。(いつもなら日日や曜日はすぐに出ないのに、この日はたまたますぐに出た)。ありがとうございました。身体を大事になさってください。ここでおります。
小澤:僕、ジムに通っていて、これから行くんです。筋トレしてるんですよ。
・・・という2分間でした。
そして小澤さんと別れてすぐ「あー!どうして「防水ガンバレ」ともう一行書いてもらわなかったんだ!!」と後悔しましたが、・・・。

エ~~世界屈指のマエストロのサイン付き「日本の防水」に関する、人によってはバカバカしい、ルーフネットにとっては大変うれしかったお話でした。
**東西アス建築講演会・東京   SANAA(サナー) 「環境と建築」
妹島・西沢ユニットがルーブル・ランスなど最近の作品解説
新国立競技場のSANNA案・ザハ案にも言及

サナーパンフ

総合防水メーカー田島ルーフィングが製造する防水材の責任施工団体の全国組織「東西アスファルト事業協組」が10月15日東京有楽町のよみうりホールで、建築講演会を開催した。今回の講師は2004年ヴェネチアビエンナーレ金獅子賞・2010年プリツカー賞などを受賞し、現在世界で最も注目されている妹島和世と西沢立衛による建築ユニットSANNA(サナー)。開演は18時30分。超大型台風が東京に接近し雨足がどんどん強くなる中、1100席の会場を、学生・建築関係者などが埋めた。
サナーR2131876

当日は、2人が交互にマイクを取りながら、金沢美術館、ROLEXラーニングセンター、豊島美術館、ルーブル・ランスなどの作品をスクリーンに映して、大きくても破壊的でないもの、大きさ故に環境と調和するもの、開かれた建築といったとサナーの考えを解説した。

ルーブル・ランスは かつて栄えた炭鉱の街・ランスの採掘跡地に建てられた美術館。廃坑後フランスで2番目に貧しいとまでいわれた同市の街興しの狙いもある。巨大ルーブルのエッセンスをまとめたダイジェスト館としての役割を果たしつつ、炭鉱の産業遺跡としての要素を残しながら建設された。敷地全体が採掘で捨てられた土で高くなり、大きなボタ山も2つある、三角形の起伏のある敷地だった。 そんなところにドカンと巨大な建築をつくることはサナー流ではない。

「あまり重々しくない建築にしたかった・・・歴史的遺構が残る丘に巨大な建築を建て、環境を壊すイメージを持つことは避けたかった・・・。」
というサナーの考え方は一貫している。スクリーンに映し出された建物は地形に合わせてカーブし、上がったり下がったり。周囲の景色が壁の内外に映りこむだけでなく、時には中に集う人たちの様子が壁や天井に反射し、景色に穏やかな賑わいを添える。
「建築も、敷地を横切る尾根や林と同じような感じで横切っていくので、ランドスケープ的に流れてゆく」
というサナー狙いを、会場は共感をもって理解したようだ。


新国立競技場コンペ SANNA案・ザハ案にも言及

さらに講演の後、会場から、①作品の狙いや、②寿命やメンテに関して、また先ごろ建築家・槇文彦氏が投げかけた新国立競技場コンペ問題に関して、③コンペに参加して感じたこと、④1等ザハ・ハディッド案に対する感想を求める質問があった。

このうち③④に関して
西沢:
図書館などたくさんの施設があり、収容人数8万人という規模もスゴイと思った。

我々はスタジアムの経験は少ない。バルセロナのサッカースタジアムのコンペで負けた経験がある。その経験も生かして、やってみようと思い、参加した。
バルセロナのスタジアムは急斜面にあり、施設も背の高いものだった。そういう施設の中で感動はより高まりやすい、感動の渦が生まれる。しかしフィールドでの感動が高まる一方で、一歩外へ出れば階段の裏が見え、駐車場の構造体もむき出し、舞台裏が丸見えの状態だった。これは失敗だった。

アプローチから会場に入り、気分が高揚しつつスタジアムに入る、中でピークに達した後、その余韻を楽しみながら帰路に就く。会場に近づいて帰ってゆくまでの全過程で、言いようのない幸せな気分になれるような、スタジアムが作れないかなと思い、取り組んだのが今回の作品だった。

例えばザルツブルグ祝祭劇場は街から近い。施設としては閉じているが街とつながっており、景観としては閉じていない。街とつながったコンサートホールだ。競技場の建物としては閉じているがランドスケープとしては・景観とはつながっている。そんな街との関係が実現したらいいなあと思った。

我々の案では、壁のような花弁のようなものがあって、どこから入ったのかわからないような感じで、人が中に入ってゆく。もう一つの特徴は、会場の真ん中がへこんでいて、観客はスタジアムに上がるのではなく、降りてゆく。これも建築の高さを抑えるためでもあった。

結果、自分たちのイメージに近いものができたのだが負けた。残念だった。


妹島:
初め要求を見たとき、「大きいな」と思ったが、どの程度大きいかは、よくわからなかった。
ただ、高い部分はあっても、低いところも作れば何とかなるかな、と思った。

西沢:
ザハの作品は好きです。彼女は宝石から大建築までやる人だ。小さなものから大きなものまで、どんな物でもスケール感がうまくいって、スゴイ物が出来上がる。天才です。

ザハのパースを見て、こんな大きなものができるのか、と驚いたが、ザハなら何とかするのかなと思った。今までの彼女の仕事を見ていて、スケール感を超越したものをやりながら結果を出してきた人だから。

       (*質問への回答部分は、取材メモをもとにまとめたもので、文責はルーフネット編集長にあります。)


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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会

*建築学会・司法支援会議 が建築紛争でPD
第14回司法支援建築会議講演会          
「契約を巡る建築紛争の実態と対応」漏水事例も報告

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根津の秋(写真は記事とは関係がありません)                    


日本建築学会司法支援建築会議運営委員会は11月8日(金)13:30~17:15、 東京・三田の建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)で講演会「契約を巡る建築紛争の実態と対応」を開催,建築行為を行う際の契約を巡る実態と紛争につながる可能性について広く議論を行う。

日本建築学会司法支援建築会議は会議会員や建築専門家および法曹関係者を対象に、建築紛争の実態やその解決方策について年一回講演会を開催している。

建築主・設計者・工事監理者・施工者の建築行為を巡る建築紛争は、「設計に関するもの」「工事監理に関するもの」「施工に関するもの」に大まかに分類される。これらの建築紛争において契約書、設計図書、見積書等の不備は、裁判所の建築関係事件の審理を困難にする原因となっている。
今回の講演会では、東京地裁の菊池浩也判事が「契約を巡る建築紛争の実態」について基調講演を行い、次に主題解説として松本光平調査研究部会長より「契約を巡る建築紛争の構造」、引き続き各パネリストから「設計」「工事監理」「工事請負契約」の建築紛争の実態について報告がある。


防水に関しては、工事管理でゴウ総合計画の後藤伸一氏が漏水に絡む紛争事例を報告する予定。その後各パネリストを交えて総合討論を行う。

プログラム:
司会 宇於崎勝也(日本大学
1.開会挨拶
上谷宏二(司法支援建築会議運営委員会委員長/摂南大学)
2.主旨説明
柿﨑正義(司法支援建築会議普及・交流部会長/スマート建築研究所)
3.基調講演「契約を巡る建築紛争の実態」
菊池浩也(東京地方裁判所民事22 部裁判官)
4.主題解説
4-1 契約を巡る建築紛争の構造
松本光平(司法支援建築会議調査研究部会長)
4-2 設計業務の建築紛争の実態
大井清嗣((株)建築支援))
4-3 工事監理の建築紛争の実態
後藤伸一(ゴウ総合計画)
4-4 工事請負契約の建築紛争の実態
福田晴政(福田法律事務所)
(休憩)
5.総合討論
進行:柿﨑正義(司法支援建築会議普及・交流部会長/スマート建築研究所)


参加費会員2,000 円、会員外3,000 円、学生1,000 円
定員:200 名

詳細は以下のURLで
http://www.aij.or.jp/jpn/symposium/2013/shihou131108.pdf
インターネットによる動画配信サービス(有料)も実施される。
申込みは以下のURLから。
http://www.aij.or.jp/index/?se=eventlist&ac=view&id=624

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正倉院の屋根は瓦の歴史博物館
天平から現在まで  生きた瓦のコレクション
正倉院の屋根は瓦の歴史博物館
現代から天平へ。  正倉院平成の大改修で葺き直された瓦。 (撮影:・森田喜晴)

今回の工事で正倉から降ろされた平瓦21,200 枚の内5,100枚(24%)を、軒平瓦380枚の内190枚(50%)を再利用した。瓦はすべて丁寧におろし、1枚1枚選別し再使用、不使用を決めた。古瓦を使う場合は土葺(土で固定する古来からの工法)、新しく製作した瓦を使用する場合空葺(桟木に釘で固定する現代の工法)で葺いている。


瓦博物館、反対側からP8300168
天平から現代へ。 2013年8月、第4回現場公開で撮影。 (写真提供:日本防水の歴史研究会)
新たに製作するときは天平期の瓦を模倣した。

衾大正時代の鳥衾瓦(とりぶすまかわら)P8300150
大正時代の鳥衾瓦(とりぶすまかわら)。時代ごとの軒先瓦、鬼瓦が展示されている。大正時代の平瓦は焼きが甘く再使用に耐えなかったという。

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168yomimono 2014ベネチアビエンナーレ建築展 日本館のテーマは「倉」  
日本の防水アーカイブのためにあるような展示テーマですね

記者発表記録_photo_Kenichi_Aikawa
 記者発表時の様子(中谷礼仁氏は欠席)撮影:相川健一 画像提供:国際交流基金

 2年に1度開かれるベネチア建築展では前回の2012年は、東日本大震災をテーマに建築の本質を問い直した伊東豊雄(72)らによる展示「みんなの家」が国別参加部門で最高の金獅子賞に選ばれた。

今回2014年ベネチアビエンナーレ建築展で日本館を主催する国際交流基金はそれを念頭に、指名した建築家や建築史家らが出した案から、太田案を選んだ。太田氏はコールハース氏が率いるシンクタンクで活動経験がある。太田氏は、建築史家の中谷礼仁(のりひと)・早稲田大教授や評論家の山形浩生氏、建築家の小林恵吾・早稲田大助教、建築史の本橋仁・早稲田大助手とビエンナーレに臨む

建築展のディレクターを務めるオランダの建築家レム・コールハース氏は、「ファンダメンタルズ」というテーマを掲げ、各国館に も過去100年の建築の変容を追求するよう求めた。
 コールハースの求めたものは

「1914年であればそれぞれの国の建築について語ることに意味があったが、100年後の今日 では、かつて土地との縁が深く、個性的だった建築が、どれも交換可能な、地球上どこでも同じものへ変容を遂げた。近代化を目指して、個々の国の独自性が犠 牲にされたように思われる。
今回は各国のパビリオン展示に一定の連携、一貫性が生まれることを期待し、参加国が共通のテーマに取り組み、その過程を各国それぞれで明らかにしてもらいたい


 太田案は日本館を倉に見立てた。模型や図面だけでなく、建築家の手帳や手紙、建築家の言葉が聞ける電話機も用意するという。アナログチックな手触りの良い展示になりそうだ。
 太田が展示の中核に据えるのが1970年代。大阪万博後の石油危機の中で、日本の現代建築が世界に発信しようとした時代と位置づけるからで、「市場主義経済が進ん だ今、世界中で建築デザインが危機に陥っていることを意識した」(太田)。

防水の歴史・発展とピッタリ連動
1914(大正3年)は 日本の防水の起源を記した日本書紀をもとに「燃土燃水献上図」が画かれた年だ。そしてこの年、日本石油(現JX日鉱日石エネルギー)が「我が国の石油開発の歴史を後世に残す」という使命感のもとに編纂した名著「日本石油史」発行。防水分野では鉄道屋根用パーマネントルーフィング発明。そして東京駅、第1次世界大戦。日本の防水業界にとってまさに出発点といえる時代だ。さらに言えばこの年、大正博覧会が開催されている。小堀鞆音の「燃土燃水献上図」はこの日のために描かれた、そして展覧かには今のアスファルトルーフィングにつながる「便利瓦」が出展されている。

さらに太田が展示の核と位置づける1970年は、万博、アポロ。防水では各防水団体設立、東部アスアスファルトの施工ハンドブック、防水ジャーナル創刊など。防水材料開発・施工技術などが確かなものになってきた時代だ。

正倉院P9230295
100年ぶりに瓦がすべて降ろされ、防水用下葺きが露わになった正倉院正倉の屋根(撮影:日本防水の歴史研究会
サワラの土居葺が瓦の下で雨を防ぎ御物を守っている。太田が挑戦するのは現代の正倉院。        



最終審査で伊東豊雄を押さえて日本館のコミッショナーに選ばれた太田佳代子さんのコメント(アンダーラインはRN)

日本建築の近代化100年の歴史――これが2014年ヴェネチア建築ビエンナーレ日本館のテーマです。これは総合ディレクターから提示された共通テーマではありますが、100年の歴史を連続的・系統的にリサーチし、世界の人々に伝える、というのはありそうでなかった試みです。西洋を追いかけて急激な近代化を遂げた日本の、比類ない建築の物語を伝えること、そしてそこに生まれたすぐれた建築物や構想、つまり100年分の最強の日本建築を一堂に会すこと――それを可能とするまたとない機会であると、私たちは考えます。
日本館の建物は、日本建築100年の歴史が詰まった「倉」となります。この建物はル・コルビュジエに学んだ吉阪隆正の近代建築ですが、2014年は正倉院や高床式建築のような、アジア古来の倉のように構成されます。高床式の倉では生活と生産は地面の上で営まれ、収穫が高床に上げられ、保存されていました。日本館では、地面から持ち上げられた展示室が倉、下のピロティ空間が「現在と未来」を生成する発信や議論の場となります。ピロティでの収穫は上の倉に加えられ、展示がアップデートされていきます。
倉に足を踏み入れた観客は、100年の様々な場面から取り出されたモノ(物証)が所狭しと積んである光景を目にします。図面や模型だけでなく、建築家のスケッチや手帳、手紙、構造・設備の図面、建築の一部としてデザインされた家具、建築に大きな力や影響を与えた雑誌や書物、写真、取り壊された建築物の一部、建築や都市の心象を映し出した写真や絵画、建設工事の記録映像など、建築をその社会背景との関係のなかで、あるいは通常は割愛されるディテールとともに理解できるよう、多種多様のモノ(物証)を結集します。(そのため、現在様々な場所に分散する日本の近代建築アーカイブを繋ぎ、ビエンナーレを契機として体系化を図ります。)さらに、歴史上重要とマークした言説を「人の声」に変換し、耳で鑑賞できるようにします。
展示室の四つの壁には100年の各時代から選りすぐられた、最も力強く、建築の本質を表す建築を、これまた選りすぐりの写真や図面により展示します。床に積まれたモノはみな、壁にフィーチャーされた建築を物語る役割を果たすよう配置します。
最初に登場するのは70年代です。近代の吸収を60年代までに一通り成就した日本の建築家は、70年代に入って新しい展開をはじめます。未来のユートピアへの幻想が崩れ、身のまわりの社会に目が向きはじめた時、日本にとっての「近代性」と「歴史」を問い直しはじめたのです。日本においては、70年代にひとつの近代の原点を見ることができるのです。当時建築家が社会に問いかけ、提案したことはその後どう実現し、挫折し今日まで継続されたか。歴史とは「今」のための旅――70年代の追体験から日本館の旅ははじまります。
2014年、ヴェネチア・ビエンナーレは初の試みとして、各ナショナルパビリオンが同一のテーマに取り組み、競い合います。この新機軸には世界の注目が集まるでしょう。この特別な回に日本建築の強さ、その歴史の深さを、余すところなく世界に伝えたいと考えます。
太田佳代子


選考にあたった水沢勉・神奈川県立近代美術館長は、「70年代を混沌(こんと ん)のままに捉えようとした実験精神にあふれたもの」と太田案を評した。
 

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*新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える
槇文彦氏の問題提起受け10月11日18:00から  日本青年館でシンポ

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神宮外苑に不時着した巨大マウス型UFO.高さ70メートル。定員8万人。(国立近現代建築資料館で撮影)


近代的生態学の立場から見れば代々木の森は、100年前の日本人が100年計画で作った70万㎡の、奇跡の森と呼ばれる程の人工林だ。松がまばらに生えた荒地に全国から95000本の献木が寄せられ,労働奉仕によって明治神宮を取り囲む鬱蒼とした森に生まれ変わり、その壮大且つ綿密な計画に世界が驚いた。
 そして今、オリンピック施設として、その森にのしかかるような巨大施設建設計画が始まった。

新国立競技場を考えるシンポジウム実行委員会(元倉眞琴代表)が明日10月11日午後6時から、東京都新宿区の日本青年会館でシンポジウム「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」を開く。槇文彦氏が日本建築家協会(JIA)の会誌『JIA MAGAZINE』8月号(295号)で指摘した問題を受け、槇、陣内秀信、宮台真司、古市徹雄の4氏がパネリストとして意見を交わす。

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 槇氏がJIAに寄稿した「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈で考える」で提起した問題点は、①場所の歴史と都市景観、②公共建築のプログラム、③コンペのあり方、の3点。東京オリンピックその物や、ザハ案への批判は微塵もなく、丁寧に言葉を選んで6ページに及ぶ特別寄稿に思いの丈を込めた。論文は関係者に絶賛され多くの共感を呼び、今回のシンポジウムが実現した。
当初主催者は会場に建築会館を予定していたが、反響が大きく、急きょ会場を、新宿霞ヶ丘7-1の日本青年館中央ホールに変更、さらに入りきれない参加者に備え別室でのモニター上映とインターネット中継を決めた。
http://www.ustream.tv/channel/jia-kksk

古市徹雄JIA MAGAGINE編集長が槇氏に行ったインタビューで 槇氏は古市編集長からの質問に対し、「(エッセーの)一貫したメッセージはこうした場所における巨大建築を様々な角度から検証していることです。したがって一番大事なことは、この計画案はまだ計画の初期の段階のものです。しかし時間はありませんから、なるべく早い段階に、そのプログラムを根本的に見直すことだと思います」「このコンペでは、あまり敷地もひろくないところで(東京体育館の)10倍の施設をつくることは完全なミスマッチだと直感的に感じました」「国際コンペに参加することは多くの建築家にとって夢であり、ロマンなのです。…我々はそのロマンの燈火を大事に守っていきたいと思います」と語っている。

 定員は先着350人。参加費は一般1000円、学生500円。実行委員会事務局のメールアドレスは、kokuritsu.wo.kangaeru@gmail.com
 

シンポジウム発起人(敬称略)。
 五十嵐太郎、伊東豊雄、乾久美子、宇野求、大野秀敏、北山恒、隈研吾、栗生明、小島一浩、小林正美、佐々木龍郎、陣内秀信、曽我部昌史、高見公雄、多羅尾直子、塚本由晴、富永譲、中沢新一、中村勉、南條洋雄、西田司、波部玲子、日色真帆、藤村龍至、古市徹雄、古谷誠章、堀啓二、松永安光、三井所清典、元倉眞琴、門内輝行、山本圭介、山本理顕、吉村靖孝



槇氏の問題提起にマスコミも反応した。朝日新聞、東京新聞、ケンプラッツなどが大きく取り上げ、シンポの計画も紹介した。槇氏の指摘①は、風致地区第1号、奇跡の森・濃密な歴史を持つエリアに、高さ制限を棚上げしてまでこのような巨大施設を作らねばならないかというものだ。この地域の特殊性を理解する参考として、主催者はフェイスブックで、NHKBSハイビジョン特集「代々木の森の物語」「伊勢神宮」「春日大社」を紹介していた。ルーフネットはこれに加えて、発起人の一人でもある、中沢新一氏の「アースダイバー」をお薦めしたい。
あーすダイバー表紙PA100696
中沢新一、2005年5月 講談社 A5版 252ページ 1800円
 現代の東京の地図の上に、洪積層と沖積層を塗り分けた縄文地図を重ね合わせることによって東京の地形が発している意味作用を読み解くアースダイバー=中沢新一氏。「アースダイバー」は誰も書かなかった東京創世記として桑原武夫賞を受賞した。



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*「建築用シーリング材ハンドブック」の改訂版発刊
日シ工が2013年版発行
「見やすく,分かりやすく,より使いやすい」内容に

シーリングハンドブック

日本シーリング材工業会(日シ工):昭和38年2月設立。会員はわが国のシーリング材メーカーが加盟し,賛助会員は原材料メーカー,取扱業者等が加入しており,全国に7支部を有する全国的組織。
 


 シーリング材の選定や施工に当たって最も基本となる適材適所の考え方を取り入れた手引書として好評を得ていた「建築用シーリング材ハンドブック」の改訂版(2013)がこのほど発刊された。
 2008年以来の改訂で,表紙はブルーからライトグリーンに衣替えしている。

今回の主な改訂ポイント。
①材料関連で新基材「シリル化アクリレート」の追加,
②目地設計関連では新項目「シーリング目地の設計施工上の確認」を設け,各種の必要確認事項を示し,
③さらにそのチェックポイントが一覧できる解説表を記載,
④材料の物性・特徴などに関する最新データなど前回改訂後に得られた研究成果や情報が取り込まれた
其の他、全体的にも細部の見直しが行われている。
 
同工業会は、「建築用シーリング材の基礎知識から特性と選び方に重点を置いた実用書として,本ハンドブックを常時携帯され,よりよいシーリングに活用頂くことを期待する」としている。

既存シーリング材の判定方法PA090453 「既存シーリング材の判定方法」の表もわかりやすい。


内 容
1. シーリング材とは
1.1 シーリング材とは/1.2 シーリング材に必要な条件/1.3 シーリング材の歴史/1.4 シーリング材の分類/1.5 シーリング材の概要/1.6 プライマー/1.7 シーリング材の生産動向

2. シーリング材の選び方
2.1 シーリング材の一般的性質・留意事項/2.2 シーリング材の特徴/2.3 シーリング材の選び方の基本/2.4 シーリング材の適材適所

3. シーリング目地の設計
3.1 雨仕舞の基本とフィルドジョイント構法/3.2 ムーブメントの種類/3.3 目地設計の流れ/3.4 ワーキングジョイントの目地設計/3.5 ノンワーキングジョイントの目地設計/3.6 シーリング目地の設計施工上の確認

4. シーリング材の施工
4.1 シーリング施工のフロー/4.2 シーリング施工の管理項目/4.3 シーリング施工チェックシート/4.4 安全管理

5. 建築用シーリング材Q&A
5.1 材料編/5.2 設計編/5.3 施工編/5.4 その他

6. 参考資料
6.1 規格・仕様/6.2 シーリング材の試験方法/6.3 防耐火シーリング材/6.4 シーリング材の耐用年数及び劣化診断・改修/6.5 品確法とシーリング材/6.6 用語/6.7 参考図書



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*湯島聖堂の首なし鬼
首はただ今散歩中
首なしガーゴイル
湯島聖堂事務棟屋根の首なし鬼。(撮影:森田喜晴)屋根の降り棟(くだりむね)の先端、ふつうはここに鬼(瓦)がつく。銅板本瓦棒葺のこの屋根には鬼ではなくて、妖怪のような霊獣(聖獣)が鎮座する。水は噴出さないガーゴイルで、生みの親は伊東忠太博士である。素材が銅鋳物と聞いたとき、重量が心配になったが、通常の銅の鬼(鬼瓦)では木芯に銅をかぶせるため、むしろ鋳物のほうが軽いそうだ。確かにこの断面を見ればうなずける。

kubiari PA090627
ガーゴイルたちは夜中に飛び回るそうだから、きっとこの首はきっと迷子になったのだろう。鬼の首を取ったら喜ぶのだろうが、首を取られたこんな鬼は悲しい。神社でもなく寺でもないこのような施設は、お賽銭もなければ、税制面の優遇もない。維持管理の困難さは想像に難くない。大棟(おおむね)のシビも壊れたままだ。
賽銭箱には「維持管理費に充てます」という張り紙がある。

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*「ずいき祭り」の「ずいき神輿」の屋根は「ずいき葺き」
10月1日ー5日まで 京都北野の ずいき祭り 神輿の屋根は「ずいき葺き」

ずいき

ずいき

特に4日は巡行を終えた神様が天神さんにお帰りになる日。行列が京都でも最も古い花街「上七軒通」を通ります。
お茶屋さんの前では芸舞妓さんが並んで迎えます。(「お初」主人・ 田中左千夫さん撮影)


ずいき祭り
: 五穀豊穣を感謝する北野天満宮の秋の例大祭。平安時代後期から記録に残る古い祭礼。4日の還幸祭(かんこうさい)には、天満宮の神輿や、西の京七保神人(ななほじにん)がずいき(芋の茎)などの野菜で作ったずいき神輿が上七軒通を通って天満宮東門に入る。
上七軒の茶屋には祭りの提灯や幕が張られ、芸妓舞妓が総出でこの行列を出迎える。数十年前までは、茶屋も格子を取り外し中から眺めていたが、その風情はなくなった。(上七軒の老舗菓子店:老松の主人太田達さん。「京の花街~ひと・わざ・まち」より2009年4月日本評論社刊)

京の花街PA100699
「京の花街~ひと・わざ・まち」2009年4月日本評論社刊 1900円)京都の花街を初めて総合的に描いた好書。
文化の伝承システムとして・景観保存に花街がいかに重要な役割を果たしてきたかがわかる。


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絵日記:笠木と言っては失礼かも
結界の屋根

湯島
湯島聖堂の静けさは、この壁に負うところ少なからず。

ゆしま
笠木というには失礼。立派な屋根です。

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絵日記:スレート屋根と銅瓦屋根 と伊東忠太
JR御茶ノ水駅階段のスレート屋根。向こうに見えるのは湯島聖堂の銅板屋根

<br />JR御茶ノ水駅階段の屋根 2013.10.6撮影(EM5/ZUIKO14-150)PA060418  
JR御茶ノ水駅階段の屋根 2013.10.6撮影(EM5/ZUIKO14-150)
関東大震災で焼失した湯島聖堂は昭和10年東京帝国大学伊東忠太教授の設計で再建された。

伊東忠太(いとうちゅうた):
山形県出身。慶応3年(1867年) - 昭和29年(1954年)。明治から昭和期の建築家、建築史家。西洋建築学を基本に置きながら日本建築を見直し、日本建築史というジャンルを創始。法隆寺が日本最古の寺院建築であることを学問的に示したことで有名。
それまで「造家」と訳されていた「Architecture」は、「建築」と訳すべきと提唱した。これを受けて造家学会は「建築学会」に(1897年(明治30年)、東京帝国大学工科大学造家学科は建築学科に(1898年(明治31年))改称。
1943年(昭和18年)建築界初の文化勲章受章。

主な作品:京都祇園閣、一橋大学兼松講堂、大倉集古館、震災祈念堂、築地本願寺など。

橿原神宮1890年(明治23年)(奈良)、 平安神宮1895年(明治28年)、 豊国廟1898年(明治31年)、(京都)、 ロンドン万国博覧会日本館1908年(明治31年)、 旧・二条駅舎(京都)、 可睡斎護国塔1910年(明治43年)、(静岡)、真宗信徒生命保険(1912年(明治45年)、京都、現伝道院)、 明治神宮(1920年(大正9年)、 東京商科大学兼松講堂1927年(昭和2年)、現・一橋大学兼松講堂、)、 大倉集古館1927年(昭和2年)、(東京)、 祇園閣1927年(昭和2年)、元大倉喜八郎別邸の一部、現・大雲院、 震災祈念堂1930年(昭和5年)、(東京)、 古稀庵(こきあん)洋館1929年(昭和4年))現・山縣有朋記念館)(京都)、靖国神社神門1933年(昭和8年))、 靖国神社石鳥居(1934年(昭和9年)、 築地本願寺1934年(昭和9年))、湯島聖堂1934年(昭和9年)(東京)、 尾崎神社1935年(昭和10年)、(岩手)、など。

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東京屋上鉄道 2 
東京屋上鉄道 2

東京屋上鉄道 2 P9260054
マニアにはたまらないこの軌道。ここは東京屋上鉄道。走るのは清掃・点検用のアームを持った大きなゴンドラです。レールに見えるのはゴンドラ用ガイドですが、レールと呼ぶ人もいます。
但し普通のレールとは違って、車輪が上に載っているだけではありません。モノレール方式で、レールの両側からしっかり抑え込んでいます。

東京屋上鉄道P9260071

超高層ビルには欠かせない設備で、スカイツリーの場合350メートの第1デッキ、450メートの第2デッキに備えられています。スカイツリーでは格納庫があって、点検時には「サンダーバード」のように格納庫の扉がゴ~と開いて開いて、音楽とともにお掃除ガンダムが出動するそうです(注:音楽は嘘です)。

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今月の[銅屋根クロニクル」は、横浜市開港記念会館
銅ウロ6 横浜市開港記念館R2131831


(一社)日本金属屋根協会機関誌「施工と管理」の二月号での正倉院を皮切りに、全国の歴史的建造物の銅板屋根や樋の材料と施工技術を「銅屋根クロニクル」として紹介してきました。「施工と管理9月号」今回の銅屋根クロニクルは6回目。煉瓦とスレートと銅板が美しい横浜市開港記念館です。
記事は協会機関誌への掲載のあと順次、同協会のホームページに「銅屋根クロニクル」してアップされることになっています。http://www.kinzoku-yane.or.jp/  写真も大きく見やすいので絵是非ご覧ください。但し、諸般の事情で、まだ1回目の奈良・正倉院「瓦を下した正倉院正倉」のみです。


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横浜市開港記念会館(神奈川)

屋根なしは考えられないR2131431
 

横浜市開港記念会館は、横浜開港50周年を記念して、横浜市民からの寄付により建設された。大正6(1917)年6月30日に竣工し、翌7 月1日に「開港記念横浜会館」として開館した。同記念館は、横浜市の公会堂であり、翌大正7年に竣工した大阪中之島公会堂とともに大正期二大公会堂建築 といわれる。
設計は、コンペ当選した東京市の技師福田重義の案をもとに、山田七五郎を中心にして行われた。赤煉瓦に花崗岩をとりまぜた、辰野様式の赤レンガ建築である。

平成の復元工事で屋根・ドームが復活
現在の姿からは想像しがたいが、平成の復元工事まで、この建物は現在の屋根もドームもない陸屋根だった。もしこの銅屋根がなかったら、今ほどの観光名所になっただろうか。

大正12(1923)年の関東大震災によって、時計塔と壁体だけを残し、内部は焼失した。
昭和2(1927)年に震災復旧工事が竣工したが、屋根ドーム群は復元されなかった。
昭和60(1985)年に、創建時の設計図が発見されたのを契機に「ドーム復元調査委員会(委員長:村松貞次郎東京大学名誉教授)」の提 言を受け、昭和63年度にドームの復元工事に着手し、平成元年6月16日に、大正時代そのままの姿に復元された。


ドーマーはどうあんん?R2131413

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スレートと銅板による屋根だが、銅は鋳物や装飾用パネルが多用されている。施工に際しては、スレート、銅鋳物との取り合い、薄銅板の納まり、雨水が集中する場所などには捨て銅板を敷きこんでいる。下地とのなじみを考慮して0.3ミリの磨銅板が使用された


ひときわ目立つ高さ約36mの時計塔(鉄骨煉瓦造)は大正期の煉瓦作り構造技術の水準を示すとともに、石材装飾のディテールにはセセッションスタイルの反映がみられるという。
塔は現在「ジャックの塔」と呼ばれる。

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ジャックの塔と四方を睨む大砲? 射撃管制用レーダーを照射したターゲットは黒船か。

ジャックの塔のガーゴイルは黒船に向けた大砲?
キ ングが県庁本館の塔(昭和3年約49m)、クイーンが横浜税関の塔(昭和 9年約51m)、ジャックが(大正6年約36m)。トランプカードの絵札からとも、チェスの形からとも、諸説ある。

この大砲は樋? どう作るR2131373
換算600ミリの望遠レンズでズームアップすると、ますます大砲に見えるが、実はこれは樋(とい)の落とし口。「ガーゴイル」だ。

ガーゴイルとは西洋建築の屋根の上に置かれ、雨樋を通ってきた水の排出口としての機能を持ち、西洋では動物を型どったものが多い。歴史はギリシャや古代エジプト時代にまで遡る。日本の鬼瓦につながる魔除けの要素も併せ持つ。
調査報告書によると、屋根工事に使用された薄銅板葺総面積は1,542㎡、使用薄銅板面積は2,993㎡、588人工による作業だったそうだ。

樋の納まりは?R2131385
鋳物やパネルの使用が多く、厳つい表現であるため、がっちりした樋が全体の意匠の中でも違和感なく納まっている。


バウムクーヘンR2131381
球体・円錐形の尖塔頂部は2ミリの銅板ヘラ絞り。

銅屋根クロニクルバックナンバー

銅屋根クロニクルNo.1 「施工と管理 2013.2 [瓦を下ろした正倉院正倉(奈良)」
銅屋根クロニクルNo.2 「施工と管理 2013.4 「大阪城天守閣(大阪)」
銅屋根クロニクルNo.3 「施工と管理 2013.5 「築地本願寺(東京)」
銅屋根クロニクルNo.4 「施工と管理 2013.6 「中之島公会堂(大阪)」
銅屋根クロニクルNo.5 「施工と管理 2013.7.8「日本聖ハリストス正教会教団復活大聖堂(東京)」
銅屋根クロニクルNo.6 「施工と管理 2013.9 「横浜市開港記念会館」

屋根 夕陽と北野天満宮本殿
北野天満宮(京都)本殿

北野の夕陽
昼間、少しはでに見えた金の飾りも、陽が傾き、暗くなるにつれ、ケバケバしさは引っ込み、何やら有難そうな重厚感が増してくる。


桧皮と銅の棟包み、破風板の金箔の飾り 夕陽は
桧皮葺の屋根と銅の棟包み、破風板の金箔の飾り。桧皮の焦げ茶と金色だけでは落ち着きすぎる。棟包みの銅板の緑青が、屋根にほんの少し華やかさを加えて、桧皮の美しさを引き立てる。

隅木と肘木
境内の梅林の向こうに陽が沈む。びっしり茂った梅の葉の隙間から日没寸前の陽が差し込み、隅木と肘木の金の飾りを輝かせる。



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*H24年度  全国屋上・壁面緑化施工実績等調査
24年度の屋上緑化面積はサッカーコート31面分、壁面緑化は9面分
国交省がアンケート調査

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都市緑化月間が始まった10月1日、国土交通省は「平成24年全国屋上・壁面緑化施工実績等調査結果」を発表した。

【全国屋上・壁面緑化施工実績等調査結果の概要】は次の通り

単年度施工面積
屋上緑化 : 平成24年中に、少なくとも約22.2ヘクタール(サッカーコート*約31面分)の屋上緑化が創出された。(*サッカーコート1面の面積=7,140㎡)
壁面緑化 : 平成24年中に、少なくとも約6.5ヘクタール(サッカーコート約9面分)の壁面緑化が創出された。

累計施工面積 : 平成12年から平成24年の13年間で、少なくとも屋上緑化は約357ヘクタール、壁面緑化は約55ヘクタールが施工され、新たな屋上・壁面緑化空間が創出されている。



 屋上緑化や壁面緑化は、都市におけるヒートアイランド現象の緩和、潤いのある都市空間の形成、都市の低炭素化等の観点から、全国的に取り組みが進められている。
 国土交通省は、平成24年における全国の屋上・壁面緑化の施工実績等について、全国の造園建設会社や総合建設会社、屋上・壁面緑化関連資材メーカーなど計463社施工企業等にアンケート調査を行ったもの。回収239社(回収率51.6%)。「この調査結果は、すべての施工実績を捕捉したものではないが、概ねの傾向をとらえる上で、参考になるものと考えている」としている。

詳細は↓
http://www.mlit.go.jp/common/001013581.pdf
アンケートに協力した会社は↓
http://www.mlit.go.jp/common/001013582.pdf


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