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(旧 「防水屋台村」建設中)
次の「防水の博士たち」は仕入豊和博士です
仕入豊和博士の学位論文

仕入 表紙

仕入豊和
タイトル「防水に関連するコンクリトの諸性質とその仕様に関する研究」
授与大学:東京工業大学
授与年月日:昭和37年3月31日。工学博士


「防水」の研究者ではないが、」コンクリート研究者の立場から
コンクリートの水密性を総合的に研究し、まとめた論文である。
序論から、この論文の目的を抜粋する。
序論1 DSC04730

コンクリート造の防水、とくに陸屋根の防水は古くから重要な問題とされていたが、確たる対策の見出されないまま今日に至っている。コンクリートの防水を達する方法には大別して
(1) アスファルト防水層による工法
(2) 防水剤入りモルタル、あるいは防水塗料による工法
(3) モルタル、コンクリート自体を防水仕上げとする防水コンクリート工法
とがある。 
このうち防水コンクリート工法は、近年主として経済的理由から、極めて多く用いられるようになった工法である。
各工法には夫々防水性能に特質があるが、いずれも完全な完全な防水効果を期待することは今日のところ難しい。特に防水コンクリート工法の場合、当初その結果は頗るかんばしくなく、成功しているものはむしろ、極めて少ないのが現状であった。
・・・


序論2 
コンクリートの防水性は欠かせない、それを防水材に頼らずコンクリート側から何とかできないか、という当時の風潮が表れている。

本研究を要するに、常用されるコンクリートの防水では、空隙及びキレツを少なくすることが原則であるが、とくに、空隙及びキレツを微細のものに分散させることが肝要であることを示し、これが防水を考慮する場合のコンクリート仕様の基本的適用事項であることを明らかにしたものである。


 

写真ダンパー
実験の様子。

昭和36年3月、日本建築学会で決められたJASS 82「防水コンクリート工事」標準仕様書は主として本研究結果をもととして筆者の立案したものについて審議決定を見たものである。


序論の最後はこうだ。

本研究は直接にはコンクリートの防水を目的にしたものであるが、この成果はまたコンクリート造建物の耐久性の問題にも資するものであろう。すなわち、空隙の多いものまたはキレツのある部分では、コンクリートの中性化が著しく早く、ために鉄筋の錆の発生促し、鉄筋コンクリートの耐久性が著しく乏しくなる。


昭和36年当時、コンクリートの研究者は、水を躯体に入れないようにすることが重要、

鉄筋コンクリートを水密防水にすることは、鉄筋コンクリートの耐久性を大ならしめるための効果があることは自明である」

という認識を持っていたわけだ。

仕入 内容DSC04724

謝辞
本研究を着手した昭和27年以来、今日まで終始御指導御援助を賜りました明治大学教授(元東京工業大学教授)工学博士狩野春一先生に厚く御礼申し上げます。 また、東京工業大学教授工学博士原田有ならびに東京工業大学教授工学博士加藤六実両先生多大の御教示をいただきました。・・・


仕入謝辞DSC04725


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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会

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14:33 三田