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(旧 「防水屋台村」建設中)
防水の博士たち: 田中享ニ氏
田中享二先生の博士論文
目的は「防水層を劣化させる気象要因を明らかにし、耐候性評価手法を確立すること」

防水博士論文集
防水アーカイブの構築に向けて活動を始めた田中享二先生の元に、多くの資料が集まってきている。これは防水関係の博士論文の一部。

シリーズ「防水の博士たち」はルーフネットで見ることができます、第1回目は波多野一郎先生の博士論文を紹介しました。2回目は小池迪夫先生、そして3回目が田中享ニ先生です。狩野、波多野、小池、田中と続く東京工業大学の防水研究の流れです。
http://www.roof-net.jp/index.php?cmd=read&page=%E9%98%B2%E6%B0%B4%E3%81%AE%E5%8D%9A%E5%A3%AB%E3%81%9F%E3%81%A1&word=%E9%98%B2%E6%B0%B4%E5%8D%9A%E5%A3%AB%20

年代順であれば本来、田島ルーフィングの2代目社長・田島栄一氏のブローンアスファルトの耐候性に関する研究(昭和36年)が、今回は東工大スクールという視点で並べてみました。




田中享ニ 東京工業大学名誉教授の博士論文

 タイトル:「合成高分子防水層の耐候性」
授与大学:東京工業大学
授与年月日:昭和56年7月31日。工学博士


田中論文表紙


この研究は昭和43年から54年まで、田中享二氏が北海道大学工学部、東京工業大学工業材料研究所において行った研究を取りまとめたもの。

田中氏は「第1節 研究の目的と範囲」の冒頭で

合成高分子防水層は、材料・工法とも比較的新しく、急速に発展したため未知のことも多く、研究すべきことも多い。中でも耐候性については建築物の耐久性に直接係わるため、重要なな研究課題の一つである。

合成高分子防水層が変質劣化してくると、(1)直接防水機能を失わせるクラック・破断・材料ジョイントの剥離、(2)間接的に影響を与える材料表面のキレツ・ピンホール・チョ―キング・変色等の欠陥を引き起こす。これらの欠陥は、防水層が建築物の屋根面に施工されていることが多いため、屋外の気象の影響によると考えられる。特に合成高分子防水層の耐候性に関し必要とされているのは、変質劣化の原因になる各気象要因の影響を明らかにし、耐候性を評価する手法を確立すること、及びその手法を用いて耐候性を評価することである。


と述べている。

論文の目次
目次1-41

目次2

目次82-119

目次120-158

目次177-168



謝辞の項では、指導教授の東京工業大学小池迪夫教授(当時:以下同様)、東工大工業材料研究所元所長の吉岡丹名誉教授、後藤一雄名誉教授、仕入豊一教授、小野英哲助教授、ほか北海道大学の洪悦郎教授、鎌田英治助教授、らに謝意を表わしている。


田中謝辞

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