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RN110 YMMは 夏休みスペシャル  ルーフネットギャラリー です
ルーフネットギャラリー RNG-1
小堀鞆音(ともと) 「燃土燃水献上図ねんどねんすいけんじょうず」

小堀鞆音「燃土燃水献上図」
小堀鞆音「燃土燃水献上図」(一部)
 

日本における石油、アスファルトに関する最古の記録が日本書紀。その第27巻、668年(天智天皇7年7月)の記録に「越の国より燃える土と燃える水を献る」と書かれている。 
 (ルーフネット109号 巻末読み物「なぜ「燃水祭」が「防水のお祭り」で、天智天皇は「防水の祖神」なのか?」をご参照ください。

大正3年、日本石油(株)(当時・現JX日鉱日石エネルギー㈱)は当時、日本画壇のリーダーの一人で日本の歴史画の父と呼ばれた小堀鞆音に自らの歴史画の制作を依頼した。完成した画が「燃土燃水献上図」。近年行方が分からなかったが、2011年、JX日鉱日石エネルギー㈱と防水関係者の尽力で発見され、同年10月1日~11月13日、小堀鞆音の生地である栃木県佐野市にある「佐野市立吉澤記念美術館」で本邦初の一般公開された。  
(http://www.roof-net.jp/index.php?%E7%87%83%E5%9C%9F%E7%87%83%E6%B0%B4%E7%8C%AE%E4%B8%8A%E5%9B%B3%E3%82%92%E6%8E%A2%E3%81%AD%E3%81%A6)参照ください

小堀鞆音図録

解説

「16 燃土燃水献上図 大正三年(1914) JX日鉱日石エネルギー株式会社所蔵

額装一面 絹本着色 69.9X100.8㎝。
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日本書紀」(巻二十七、天智天皇七年)の記述「越国献燃土与燃水」に基づく画。越国(現新潟県)で産出した燃土(アスファルト)と燃水(石油)を献上する様子を描く。下図が東京藝術大学に所蔵され「大正三年博覧会出品画」との裏書があるが、東京大正博覧会へ美術部門への出品は確認されない。

当時の日本石油株式会社の依頼で、制作されたようで、以後石油業界では複製・印刷等で図像が浸透した。前田青邨による同主題の作や、本作からモチーフを引用した塚田秀鏡の作品(彫金)の存在も知られる。

また、昭和58年以降この絵を参考に、新潟県黒川村(現胎内市)から天智天皇を祭神とする近江神宮への「燃土燃水」の献上行列が毎年七月に実施され、同神宮の「燃水祭」の神事に供されている。

先行図像のないこの故事を描くにあたっては、故事とは時代が隔たるが「鳥獣戯画」「伴大納言絵巻」のような平安鎌倉期絵巻を参照したようだ。 金砂子の大部分は後年の修理の際に施されたもの。

近代に入って重要性を増した石油業界の人々が自らの「歴史」の図像化を求めた、またこの鞆音画が典拠・参照されたことなど、歴史画と社会との関係性が興味深い作品。 初公開
                       (文献D ルーフネットhttp://www.roof-net.jp/ 参照)

佐野市立吉澤記念美術館 小堀鞆音没後八十年記念展 
図録(平成23年10月1日発行)作品解説より





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ルーフネットギャラリー RNG-1小堀鞆音「燃土燃水献上図」                  http://roof-net.jp/


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