FC2ブログ
(旧 「防水屋台村」建設中)
ルーファー達が合掌造りの屋根を見学
現代のルーファーは茅葺き屋根の防水から何を学ぶ?
白川郷杜若20125030撮影


世界遺産・白川郷(しらかわごう)は、岐阜県内の庄川流域の呼称だ。
大野郡白川村と高山市荘川町(旧荘川村)および高山市清見町(旧清見村)の一部に相当し、白川村は「下白川郷」、他を「上白川郷」と呼ばれる。白川郷の荻町地区は合掌造りの集落で知られ、1995年五箇山(相倉地区、菅沼地区)と共に白川郷・五箇山の合掌造り集落として、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されている。

5月30日、防水工事の施工団体である日本アスファルト防水工業協同組合のメンバーのうち30名が、白川郷萩町地区の合掌造り集落を見学した。普段マンションやオフィスビルといったコンクリート建築の屋上防水工事に携わるルーファー(屋根屋・防水屋)達である。

近年茅葺き屋根の建物は景観を重視した建築文化の保存という面だけでなく、建築物としての耐久性・住環境の快適性といった視点からも再評価が始まっている。

今年2月11日、NHKBSの科学番組「アインシュタインの眼」は、白川郷の合掌造りの建物の耐久性と防水性をクローズアップした番組を放映した。これはルーフネットでも詳しく紹介した。
http://www.roof-net.jp/index.php?%E3%80%8C%E8%8C%85%E8%91%BA%E3%81%8D%E5%B1%8B%E6%A0%B9%E3%81%AE%E9%9B%A8%E6%BC%8F%E3%82%8A%E3%80%8D%E5%86%8D%E6%94%BE%E9%80%81

『白川郷 ~合掌造りの知恵を解き明かす~』
世界遺産・白川郷。合掌造りと呼ばれる大きな三角屋根の建物では、今も多くの人が生活を営んでいる。合掌造りの多くは、江戸から明治期に建てられたもの。屈指の豪雪地帯にもかかわらず、一体なぜ250年前の木造住宅が厳しい自然に耐えられるのか?積雪が激しくなる12月下旬から1か月間にわたって撮影。構造・かやぶき屋根・いろりの3つポイントから厳しい冬に耐える高度な伝統建築技術と先人の知恵を解き明かす。


アイン画面

我が国防水研究の第一人者、田中享ニ東京工業大学名誉教授と日本大学湯浅昇教授は番組制作に協力し、番組の中で「茅葺き屋根はなぜ雨漏りしないか」を実に解りやすく解説した。

全景P5300115
当日参加したルーファーの中には事前にその放映録画を見て予習していた人も多く、「茅葺き屋根の防水上の知恵を現代の防水に生かせないか」と丹念に合掌屋根を見て回った。


茅葺き屋根といっても、合掌造りは、豪雪に耐えるため独特の重量感をもっている。それは力強いともいえるが、
軽やかさは感じられない。人を寄せ付けない威圧感を感じさせることもある。まあそれもふくめて合掌造りの魅力である。その特長を、田中享ニさんは著書「屋根を読む」の中でこう述べている。
屋根を読む


「合掌造りの建物は、巨大な屋根部分と1階部分とが別構造になっている。合掌は1階の柱の上に乗せられ、そこから急こう配で差しかけられる。両側からの合掌は頭上で交差し、鋭角の三角形を造る。合掌の所々に梁が渡され、三角形を強固にすると同時に、途中階の床を支える。これが屋根のメインフレームである。合掌の外側にヤナカ(母屋)が水平に、それと垂直にクダリが取り付けられる。釘,カスガイ、といった金属類を一切使用せず、ネソと呼ばれる植物とわら縄だけで締め付ける。 これらの外側に茅が厚くぬいつけられている。これが白川の人々の生活を雨、風、雪、日射、から守ってきた屋根である。厚さ数10センチメートル。遠くからは巨大さのためそれ程厚さを感じさせないが、近づくとその厚さに圧倒される。
合掌立山残雪


縮、白川郷さし茅(撮影森田喜晴)

幸運なことに全国でも珍しい茅葺きの寺明善寺の裏側で差し茅を行っている場面に遭遇した。本堂の裏側の屋根で、下半分を新しくして、チェーンソーで表面を整えているところだ。


ホムペはこちら




防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会