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(旧 「防水屋台村」建設中)
マンションを長持ちさせる85歳の設計者
注文側と施工側の信頼関係について

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鹿島出版会から、2000年に「マンションの劣化・修繕の知識」、2008年には「マンション修繕・管理の実際」を出版した印藤文夫さん85歳。いずれも好評で、こんな書評が寄せられている。

著者は,北海道で14年間にわたり,180棟あまりのマンションの診断と39棟の大規模修繕工事の設計管理に携わった専門家である。その経験から,よほどしっかりした修繕をしない限り,マンションは35~40年で放棄せざるを得ない状態になると警鐘を鳴らす。
本書は,マンション建築劣化の現状,体質改善工事,定期修繕工事の3章で構成される。建物外壁のひび割れや鉄筋の腐食,コンクリート打ち継ぎ部の不良など,劣化状況の実例を写真で多数,紹介した。これらの写真を追うだけでも劣化と修繕のアウトラインがつかめる。体質改善工事の章では,劣化の実情を踏まえて施工や設計管理のポイントを具体的に示した。体質改善工事費や定期修繕工事費の必要額も提示しており,未経験者でも目安として把握することができる。
専門用語は多いが,語り口は平易である。建築実務者が初めてマンション改修を手がけるとき,手に取りたい一冊だ。



印藤さんが北海道マンション管理組合連合会技術顧問を引き受けたのは3年前だ。
ある講演会の最後を、こう締めくくられた。

いま私は、ゼネコンとか施工チームは一切使っておりませんで、職人グループだけです。塗装も、北海道の一番大手ですが、これのリーダーは非常に立派な人です。もともとは塗装の職人として、職業訓練校から上がってきた人ですけれど、人格も見識も立派に成長しました。したがって、やってくる職人は十分承知の上でやってくるので、人を裏切るようなことは起きません。あるいは下地こしらえの職人さんも、さんざん苦労して今の会社をこしらえた人が中心になっていて、もう仕事なら絶対に引けは取らないよ、というグル―プです。そういった人達と一緒にやっているわけです。またシールを打つ職人、その他いろいろな職人がおりますが、集まってくる職人は、すべて本当に人間として魅力がある。朝、現場に行って「ああ、おはよう。よく来てくれたね」と言ったら、その時ににっこりする顔が何とも言えない。 こういう人たちにお願をしているわけです。

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建物修繕は「いい加減な仕事」 をしても5~6年は分からない。その期間を過ぎて「おかしい」と気がついても振り出しに戻る事は出来ない。だからこそ最初に「正しい工事が出来る業者」を選ぶことが大事だ。正しい工事ができる業者とは、きちんとした仕事ができる職人を抱えている会社だ。筋を曲げずに仕事に対する厳しさが分かっている業者でなければならない。安いだけが取り柄の業者は絶対に使っては駄目です。




ルーフネットに印藤先生の原稿が到着しました。ルーフネットNO58号「躯体保護とコンクリート」コナーに掲載予定です。

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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本防水の歴史研究会