(旧 「防水屋台村」建設中)
国際茅葺き会議 第6回日本大会 来年5月 白川・美山で
世界の茅葺き職人150人が日本に集まる
英独蘭、デンマーク、スウェーデン、南アと日本

700ITC 東京


白川郷での国際フォーラムでは同時通訳が入り、天候次第ではあるが、参加者による、屋根葺きも行われる。

(一社)日本茅葺文化協会・安藤邦廣代表理事談(2018年6月16日)
安藤代表理事 PG9P3555

2019年5月18日から5日間、ITC国際茅葺き会議 第6回日本大会が開催される。
初めの3日間は白川郷、その後、京都・美山に移り、さらに神戸へと巡回しながら、発表、ワークショップ、見学、交流など盛りだくさんのプログラムを計画している。
世界7か国から150人の茅葺き職人が大集合する予定だ。日本側の受け入れ団体が日本茅葺職人連合。ITCはいわば世界の茅葺き職人の交流会である。

日本にはこれまで茅葺き職人が交流できる組織がなかった。それは日本の茅葺き職が主に農家の兼業であったことに由来する。故に茅葺きが職業として確立されていなかった。現在、茅葺き職人が減ってしまったこともあり、日本には茅葺き職の団体が存在しなかった。このほど国際茅葺き会議の企画を得て、日本茅葺き職人連合が立ち上がり、日本へ招致することとした。

我々(一社)日本茅葺き文化協会も設立10周年の節目の年であり、ITCは定例のフォーラムを兼ねる記念大会となる。来年2019年は茅葺文化発展の年になるだろう。皆さん白川郷で、美山で世界の茅葺き職人たちと競い合って、交流を深めてほしい。また関係する多くの人達の知恵と協力が欠かせない。


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2018年の近江神宮燃水祭は7月5日。 黒川燃水祭は7月2日です。
武相荘の茅葺き講座 「茅葺きと農業〜積み重ねる暮らし〜」

現代の茅葺き職人 中野誠・塩澤実・相良育弥 3氏の鼎談・講演会に参加して
(筑波大学図書館情報メディア研究科 博士前期課程2年 宮本温子)

会場 P5190026


私たちの普段の生活で、茅葺き文化に接触できる機会はそう多くはない。しかし、会場にはほぼ満員の総勢40名程度の聴衆があつまり、そのなかの約半数が20代の若者であったことに驚いた。講演会を拝聴するまで茅葺きのことをほとんど知らなかった筆者は、この会場に満ちる熱気に少々たじろいだ。

 講演会が始まると、司会の相良さんが、茅葺きとは何かについて、茅葺きと農業の関連性を軸に話された。
 茅葺き、と聞くと私たちは日本昔話に登場しそうな古い家屋を思い浮かべるだろう。そもそも、茅葺きの茅とは、屋根に葺かれる植物の総称であり、ススキやスゲ、チガヤ、ヨシ、稲ワラ、麦ワラなどがそれに該当する。また、茅として使用される植物は地域によって異なっている。これらを刈り取って、長さを揃えて綺麗に束ねたものが、屋根材のための「茅」となる。それを、束の状態で運び、並べて葺いて、たたき揃え、刈り込むことで私たちがイメージする「茅葺き」は出来上がる。相良さんは、こうして茅を葺くのにも大変な労力がかかるけれど、葺いた後の茅の管理の重要性については茅葺きの話においてついつい見落とされがちだと指摘した。

 以上の前置きのもと、葺いた後の茅葺き屋根、および、役目を終えた後の茅くずがどのように活用されているか、という、今回の講演会のテーマが提示された。
P講演前の打ち合わせ 5190021
相良 育弥(さがら いくや)1980 年生まれ。淡河かやぶき屋根保存会くさかんむり代表。


 一度葺いた茅葺き屋根の寿命はだいたい3、40年である。役目を終えて降ろされたた茅は、古くから農業で活用されてきた。茅くずを肥料とするためにはまず茅を腐らせなければならない。腐らせている途中の茅は層のように土に近い方から分解されていくが、こうした茅の中にはミミズ、ヤスデ、カブトムシ、トンボなど様々な虫が集まるそうだ。また茅の中には放線菌とよばれる有用な善玉菌が含まれており、天然の抗生物質のような働きをする。これは最近の研究によって明らかにされたことではあるが、昔の人々は手仕事を通じて、経験的にこのような茅葺きの病害抑制のメカニズムを知り、農業に活用してきたそうだ。相良さんたちは、当時はこうした効能を持つ茅の肥料を前提とした農業があったと考えている。「百姓の仕事の何割かは茅葺きの中にある」と相良さんがしきりにおっしゃっていたのが印象的だった。相良さんは茅葺き職人になる前は、農家になることを志望されていたそうで、今も農業に関わりたいという思いは強く、自宅の畑で作った茅くずを近隣の農家さんに配っているそうだ。「自分はまだ百姓ではないけれど、自分が茅くずを配って、周りの農家さんが野菜をたくさん作って、自分にも分けてくれる。30姓もっていて(100姓のうち30品目作れる力は持っていて)のこりの70姓は外部メモリー化でも良いかなと思って。(笑)」というジョークに会場は笑いに包まれた。相良さんの「自分を取り巻く環境全体で「百姓」なら良いのではないかと思うようになった」という言葉の中には、現代らしい人と農業の関わり方の知見があるように感じた。

石川邸
中野 誠(なかの まこと)美山茅葺株式会社 代表取締役.1968年生。

 話者が中野さんへと移ると、今度はより実践的な茅と農業の関わり方を考えさせられた。中野さんは普段から茅葺き職人として活躍されるかたわらで、農業に励まれている。もともと農協で働かれていた中野さんは、従来の農協や現行農法のあり方に疑問を抱くようになり、福岡正信著『〔自然農法〕わら一本の革命』やイギリスで見た茅葺きに魅せられて、自然農法への熱意を抱くようになるとともに茅葺きの技術を学ぶに至ったそうだ。中野さんは自らの田畑において、自然農法と現行農法の比較実験を行われている。自然農法は、完全無農薬で行われているため、雑草の発育をどう抑え込むかが悩みの種なのだそうだが、実るお米の味は現行農法のものと比べられないほど美味しいそうだ。また、お米を美味しくする秘訣として「いなき(稲木)干し」が重要だそうだ。稲を木にかけて干す行程だが、これによって茎に溜まっている旨味を米に行き渡らせることができ、かつ、そこでとれるワラは茅葺き屋根として利用できる。そして、役目を終えた茅くずは美味しいお米を育んでくれる。このような、自然と人の営みから生まれた循環が、私たちの生活を支えてくれていることを実感できる機会は、現代人の消費活動に偏った暮らしのなかでは滅多にない。人々の暮らしのあり方は変わっても、私たちが生きていくために、自然からたくさんのものを取り出していることには変わりない。私たちはこれを決して忘れてはいけないし、私たちの未来のために、自然と人の暮らしの循環を考え続けなければならないと考えさせられた。ちなみに、中野さんのお宅で育ったお米は美山茅葺株式会社HPで購入することができる。
キーワード
パンを焼いて茅葺きを直す
塩澤 実(しおざわ みのる)1972年生。茅葺屋代表。

 最後の話者、塩澤さんは「Bake & Restore」という活動を通じて、茅葺き屋根の管理の現状や、今を生きる私たちと茅葺きがいかに共存していくかという問題に取り組んでいる。「Bake & Restore」の活動は、六甲山にある船坂という集落に残る、トタン屋根を被せられた茅葺き屋根の古民家で行われている。塩澤さん曰く、トタンを被った茅葺きは、「茅葺きの缶詰」なのだそうだ。前述のように、茅葺きを葺く作業ももちろんのこと、その維持管理にも大変な労力がかかるが、トタン屋根を被せることによって、古い茅葺きの劣化を防止し、屋根を長く保存することができる。地域特有のフォルムと素材が保たれる、いわばタイムカプセルであり、トタンをめくれば復活が可能になる。こうしたトタン屋根を被った茅葺きは日本各地に今も多く存在している。「Bake & Restore」の活動は、水の少ない船坂集落において米よりも主流だった小麦の栽培を通じて、集落に残る「茅葺きの缶詰」を開け、茅葺き屋根を再生させて、再び私たちの生活との接点を持たせていくのが目的だ。ここでは、小麦を育てて、取れた小麦でパンを焼き、ワラで屋根を葺き、茅くずを畑に巻いて小麦を育てるという、茅を中心とした循環のサイクルを実践することができる。また、小麦の栽培には、集落の中で耕作放棄地となっていた場所活用している。この活動の参加者の多くは関西の大学生たちだが、参加費は個人負担で、年8回にわたる比較的重労働なワークショップであるにもかかわらず、いつも満員だそうだ。告知の方法は大学の張り紙やHPが主だそうだが、最近は全国様々な場所から、年齢問わず参加者が集うようになりつつあるそうだ。「茅葺きの利点はいろいろあるけれど、結局一番の利点は里山の風景を取り戻せることにあるのではないか」と塩澤さんは指摘する。茅葺きの建築自体は、日本に限らず様々な国にある。むしろ、様々な国で茅葺きが再評価されているのに対し、日本は茅葺きに対する建築としての評価は高いものの、茅葺きそのものについての意識はかなり低い。しかし、日本にはまだトタンを被った茅葺きや、昔ながらの里山の風景が残っており、茅葺きがまた地面と繋がるための土台が残っている。再び茅葺きが自然な形で地面と繋がる仕組みを作るのが、三氏の目標だ。三氏は「日本のすべての建築を茅葺き屋根にするのはハードルが高い。でも、街に住んでいても、茅葺き屋根に触れる機会を持つことはできる。人々の意識が変われば、日本は他国に負けない、茅葺き文化の逆転トップランナーになれる」と語られた。

講演後母屋の前で説明する牧山館長

「生活のための必死さ」が茅葺きを守ってきた

 講演会を聞いて、茅葺き文化が日本社会に定着していたことの背景には、はじめに農業の仕組みとそれを生業とする人々の暮らしがあり、その上で茅葺きがあったことが大きく関係していることを見失ってはいけないのだと感じた。そのなかで、ある種の「生活のための必死さ」が茅葺きを守ってきたのだろう。今はこのような「生活のための必死さ」の視点はほとんど抜け落ちてしまっている。しかし、三氏によると、茅葺き屋根の古民家を持つ多くの家庭で、世代間における茅葺きに対するイメージにギャップが生まれているそうだ。お祖父さんは一家の歴史の象徴でもあり、誇りでもあった(茅葺きの管理はしばしば近隣住民が一丸となって行われ、お祭りのような側面もあった)茅葺きを守ろうとするが、それを支えたお祖母さんの苦労を見ていたお父さんは家を建て替えようとする。もちろん屋根は瓦か金属である。しかし、おじいちゃんの思いを共有している孫は茅葺きの良さを再評価して残そうとすることが多いのだそうだ。こうした事例から、日本の茅葺きが「生活のための必死さ」から脱却したことによって、確かに日本社会から茅葺きが減ってしまったが、同時に、茅葺きが本来人々の生活の中で果たしてきた役割や、これからの社会における有用性を客観視できるフェーズに移行することができたと考える。こうした時代だからこそ、私たちは茅葺きの中から私たちにとっての「持続可能な社会」への知見を得ることができるかもしれない。
 
P講演者を囲んでの懇親会では5190062

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棟を編む 
日本の防水と雨仕舞館
2メートルの竹45本 麦・稲わら角5束 縦4本横5本で沸く絵を組む P5300135 (2)
2メートルの竹45本 麦・稲わら角5束 縦4本横5本で枠を組む

棟を編む448 P5300138
棟を編む

棟完成448 P5300140
棟完成

棟を乗せる448 P5300136
棟を乗せる.



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茅葺きの技術第2弾は「棟上げ儀礼」の再現
東京都世田谷区立次太夫堀公園民家園 平成30年度「民家の伝統技術」
6月3日 (日) 午後3時から

民家園展示模型R0240193
展示室の模型

yoko700「棟上げ儀礼P2200609

次太夫堀公園民家園
http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/106/150/651/d00153415.html




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2018年の近江神宮燃水祭は7月5日。 黒川燃水祭は7月2日です。
2018防水と雨仕舞の歴史展」2018.5.30ー6.1 東京ビッグサイト建築再生展にて
協力者募集中!
「茅葺きと農業〜積み重ねる暮らし」
「茅葺きと農業〜積み重ねる暮らし」


武相荘 20151026-5[1] (2)

開催日時:5月19日(土) 16:00~17:30
会場:東京と町田市能ヶ谷  武相荘 能ヶ谷ラウンジ
    小田急・鶴川駅下車徒歩13分(バス2駅)

今から12年前の2006年、親方として武相荘の屋根を葺き替えた中野誠さん、その時、若手職人として屋根に上がった塩澤実さん、相良育弥さん。今やいずれも日本を代表する茅葺き職人の親方である。その3人を講師に迎えての鼎談・講演会が、旧白洲次郎・正子邸である武相荘で開催される。


講演会 3,240円(税込) 懇親会 3,780円(税込)
申し込みは:https://www.buaiso.com/ki/info/event/7115.html



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2018年の近江神宮燃水祭は7月5日。 黒川燃水祭は7月2日です。
2018防水と雨仕舞の歴史展」2018.5.30ー6.1 東京ビッグサイト建築再生展にて
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RNY391 ロゲルギスト著 「物理の散歩道」のこと
かや葺き屋根はなぜ漏らぬ ~またがり流れ~

500ロゲルギスト
物理の散歩道全5巻 第5集 ロゲルギスト著 1972年5月27日、岩波書店
第1部 第2編 「かや葺き屋根はなぜ漏らぬ」

屋根・防水・雨仕舞の知恵と技をテーマに週刊「ルーフネット」 の配信を始めたばかりの頃、当時、建材試験センターに在職していた清水一郎さんに勧められたのがこの本だった。

各巻のカバー裏に、Logergistの意味とメンバーが記されている。
ロゲルギスト (Logergist) は、計測と制御の問題を中心に集まった物理学者の集合。特に、1950年頃から数十年にわたり、毎月集まって身近な物理現象から宇宙や生命現象、社会現象にまで及ぶ広範な話題を取り上げてな議論を交わし、その結果を踏まえて順次執筆・寄稿し、単行本にまとめられたのが、『物理の散歩道』である。1959年2月に雑誌『自然』(中央公論社)に掲載されたのが正式なデビューで、24年間にわたって連載されたエッセイは順次出版され、岩波書店・『物理の散歩道』シリーズ計5冊および中央公論社・『新 物理の散歩道』シリーズ計5冊となった。

メンバーは近角総信 (C)、磯部孝 (I)、近藤正夫 (K)、木下是雄 (K2)、高橋秀俊 (T)、大川章哉 (O)、今井功 (I2)、の7氏。
カッコ内の記号は、エッセイとして出版されるとき、各項目のまとめ役として、末尾に書かれるサイン。
例えば、第5巻第1部の「かや葺き屋根はなぜ漏らぬ」の末尾には(K),とあり、これはこの項の編者が近藤正夫氏であることがわかる。

メンバーによると、当初「サイバネの会」などと呼んでいたが、扱う範囲がもっと広いため、新しい語を作ろうと議論し、ロゴスとエルゴンとを繋いで作った言葉「ロゲルギーク (Logergik)」という新語に決まった。発案者は高橋氏で、サイバネティックスにエネルギーの観点を加えた「情報とエネルギー」に関する理論体系をつくろうという当初の目標をあらわしたものという。

K博士が担当した 「かや葺き屋根はなぜ漏らぬ」はp15 からp32までである。

「水密でない茅葺き屋根が、どうして雨を通さないかが不思議」といわれる。しかしロゲルギストは「水密ではないけれども、雨は通さない」ことがなぜ不思議でないか、から検討を始める。様々な実験、立て板に水ー上面の流れと下面の流れ、棒を伝わる流れ、の実験を経て「またがり流れ」という考えに至る。

東海大学石川廣三名誉教授や東京工業大学田中享二名誉教授が行った「茅葺屋根の排水機構」に関する若いころの研究は、ロゲルギストのまたがり流れの検証を目的としたのだろうと思う。
田中先生は、雨仕舞の知恵をメンブレン防水に生かしたい、と語っていたことがある。この研究の思いは、千葉工大石原沙織准教授に引き継がれている。(続く)。



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2018年の近江神宮燃水祭は7月5日。 黒川燃水祭は7月2日です。
2018防水と雨仕舞の歴史展」2018.5.30ー6.1 東京ビッグサイト建築再生展にて
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縄文の家と笹の屋根
笹で縄文の屋根を葺く
2月18日(日) 10時~12時 相模原・勝坂遺跡

相模原縄文

京都の熱い茅葺職人塩澤 実が笹葺き屋根を修理しながら、その魅力を語る。


勝坂遺跡活用実行委員会より   
勝坂を学ぼう!「縄文の家と笹の屋根」~差笹を体験しよう~

今回は講師に伝統技術である笹葺技能をお持ちの職人さんを京都からお招きして、その魅力についてのお話と、屋根材の笹を手に取って、縄文の家作りの一部〈差笹(サシザサ)〉を体験します。

日にち:平成30年2月18日(日曜日)
時間:午前10時~正午
定員:30名(申込み先着順)
参加費:無料
申込み方法:1月15日(月曜日)~2月15日(木曜日)に問い合わせ先へ電話

企画:勝坂遺跡活用実行委員会

会場:史跡勝坂遺跡公園 管理棟(南区磯部1822)
アクセス:JR相模線下溝駅からバス「上磯部入口」下車徒歩5分または下溝駅から徒歩20分
問い合わせ先:文化財保護課 電話042-769-8371




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