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(旧 「防水屋台村」建設中)
RNY  「建築地下外防水の設計と施工の考え方」 で講習会(追加)
建築学会が指針に先立ち「地下防水の考え方」示す


488会場 
大盛況の会場の様子。参加者は135名。


488考え方
日本建築学会 地下外壁外防水仕様評価小委員会が
指針の前段階 「設計・施工の考え方」として刊行
『建築地下外防水の設計と施工の考え方』、 B5判、約 80頁



建築物の地下利用の拡大、大深度化と長寿命化、および地下居住空間の快適性向上の要望が高まる中で、地下防水はどうあるべきか。
2018年9月26日、日本建築学会 材料施工委員会 防水工事運営委員会 地下外壁外防水仕様評価小委員会が、このほど発刊した 『建築地下外防水の設計と施工の考え方』 をテキストに建築会館ホール (東京都港区芝 5-26-20) で講習会を開催、地下外壁外防水仕様評価小委員会の岡本 肇 (竹中工務店)主査が趣旨説明を行ったあと3名の講師が、総則、地下防水の種類、設計法、施工法、定期点検を報告した。

同書で扱う地下防水の施工部位
今回対象となる地下防水の施工範囲

60地下躯体防水構法の区分 
地下躯体防水構法の区分


地下構造体の外側で防水する技術の重要性は高まっているにもかかわらず、『建築工事標準仕様書・同解説 防水工事 JASS 8』には、地下の防水に関してわずかな記載があるのみであり、設計、施工のガイド となる書籍類は未だ整備されておらず、今後標準化を図るにはまだかなりの時間を要すると思われる。地下防水に対する建築学会の取り組みとしては、東京工業大学田中享二教授(当時)の呼びかけによって、2001年の第 1回防水シンポジウムにおいて初めて地下防水を取り上げ、外防水について現状把握と問題提起を行った。

488岡本主査
趣旨説明を行う岡本肇主査

岡本主査の趣旨説明によると、第1回シンポジウムの後、WGは一旦解散した。その後は若干の検討中断期間を経て、2006年より再びワーキンググループが再開、小委員会へと形を変えながら継続的に検討されてきた。 2007年の第4回防水シンポジウムにおいて、外防水の先やり工法に関して、より詳しい状況報告と課題の明確化がなされた。さらに先やり工法が今後地下防水の中心になるであろうという判断から検討をすすめ、2009年の学会大会研究協議会において、地下防水に関連する地下のコンクリート工事との連携、今後の在り方について議論した。
このように先やり工法の評価方法を検討してきたのだが、結論が出るには至らなかった。一方、建築工事の中で地下防水の位置づけがあいまいであることも指摘され、先やり工法だけ先走って纏めようとしてきた姿勢を見直し、前段階として地下防水そのものについて啓蒙が必要であることを痛感した。そこで方向転換し、まず地下防水全般に関する情報を整理して、発信してゆく方向に切り替えた。
具体的には評価方法についても先やり工法だけでなく後やり工法も含めた形で検討をすすめてゆくことにした。
そのため本来なら、評価方法も「考え方」の書籍に含める予定ではあったが、後やり工法については目途がついているが、先やり工法についてはまだ評価が定まらず、標準化できないため、評価方法の項目は入れずに、継続検討とした。
今回、これまでに整理された建築地下外防水に関する技術について、標準化の前段階の技術指針のさらに前段階に相当する「設計・施工の考え方」として刊行し、まず、建築学会としての 地下防水の位置づけを明確にすることとした。

地下防水の仕様と適用工法
地下防水の仕様と適用工法



当日のプログラムは以下の通り。
主旨説明/第1章:総則/ 第2章:地下防水の種類  岡本 肇 (竹中工務店)
第3章:設計法/第4章:施工法「4.1 後 やり工法」  志村 重顕 (建材試験センター)
第4章:施工法「4.2 先やり工法」4.3 内部側処 理」
第5章:定期点検  森上 恒 (ウォータイト)

地下防水への適用仕様は以下の通り、メンブレン系防水8工法、非メンブレン系防水2工法が挙げられている。
地下防水への適用仕様―1
地下防水への適用仕様-2





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2019年の近江神宮燃水祭は7月5日。 黒川燃水祭は7月1日です
RNY 専門工事企業の施工能力の見える化等に関する検討会中間とりまとめ(平成30年9月20日)
施工能力等の高い専門工事企業の適正な評価を目指して
国交省が「中間とりまとめ」を発表

chuukannhoukoku.jpg
写真は記事とは関係がありません。

国土交通省は、「建設キャリアアップシステム」に蓄積される情報を活用した専門工事企業の施工能力の見える化について検討を行ってきた。10月10日、見える化させる項目、見える化を行うスキーム、評価イメージ等に関する中間とりまとめを発表した。

建設技能者の就業履歴や保有資格を業界統一のルールで蓄積し、個々の技能者を経験や技能に 応じて適正に評価するための仕組みである「建設キャリアアップシステム」の本格運用が、来年 春に開始される予定となっている。

建設キャリアアップシステムを技能者の処遇改善につなげるためには、技能者の能力評価基準 を検討するとともに、これと連動した専門工事企業の施工能力等の見える化を進め、良い職人を 育て、雇用する専門工事企業が選ばれる環境を整備することが重要。 そのため、2018年4月より、学識経験者や建設業関係団体から構成される「専門工事企業の施工能力の見え る化等に関する検討会」を5回にわたり開催し、具体的な検討を行ってきた。

委員名簿



概要は以下の通り。
△△△

背景・必要性
○建設産業は、近い将来、高齢者の大量離職が見込まれることから、中長期的な観点からの担い手の確保・育成や、建設工事に係る 施工水準の確保が課題。
○人を大切にし、施工能力等の高い専門工事企業が適正に評価され、選ばれる環境が整備されることにより、建設技能者の処遇改善 や人材への投資が促進され、業界に対する安心感(不良不適格業者の排除)が熟成されるための仕組みを構築。
※建設キャリアアップシステムにより可能となる「技能者の能力評価」等とも連動させる

見える化制度の目指すもの

目指すもの


見える化する項目
項目こっち



スキーム案
スキーム案


△△△

詳細は
◎専門工事企業の施工能力の見える化等に関する検討会 中間とりまとめ(本文)
http://www.mlit.go.jp/common/001256963.pdf


現状把握のためのバックデータ、また5回にわたる検討会での、各団体からの懸念、要望なども。以下の参考資料が興味深い。
◎専門工事企業の施工能力の見える化等に関する検討会 中間とりまとめ(参考資料)
http://www.mlit.go.jp/common/001256962.pdf






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乾式浮床仕上げ工法 システムが グッドデザイン賞 受賞
乾式浮床仕上げ工法 システムが グッドデザイン賞 受賞

PF写真


総合防水材メーカーである日新工業株式会社の 乾式浮床仕上げ工法 PF システムが、 2018 年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デ ザイン振興会)を受賞した。
このシステムは『屋上に施工した防水層を損傷させずに直接 設置が可能な二重床システム』で、スタンド(束)の設置 はビスを使用しない設置方法を選択できるので、防水層に穴 をあけず直接施工が可能。その結果、スタンドの固定に必要な保護コンクリートの打設が必要なくなり、屋根荷重を 軽減しながら、屋上を自由にデザインすることが容易となる。

PF.png

同社によれば、「PF システムは建物の屋根面に対して、荷重・防水性能に配慮して、『都 市空間をもっと楽しく、且つ機能的に使用したい』ことを目的にデザイン化し、20年近い実績を有す るこのシステムが改めて評価された」、また審査員からは: 『雨が多い日本では、屋上の防水と、水を流すための勾配が重要であり、美しい屋上をつくることが実 はなかなか難しい。さらには屋上を使うためには、防水の保護のためにコンクリートの床(押さえコン クリート)を打設することになるが、屋上防水の要である防水層を隠ぺいしてしまい、メンテナンスを 難しくするという矛盾をはらんでいる。 このシステムは、防水層の上に、水平で取り外し可能な浮き床 をつくるモノで、上記の欠点を一気に解決できるシステムである。実績のあるシステムでもあり、定番 のデザインとして評価したい。 』との評価を得たという。

本年10月31 日(水)から 5 日間にわたり、東京・六本木のミッドタウンで開催される、最新のグッドデザイン全件が集まる 受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2018」http://www.g-mark.org/gde2018/  において、PF システムが特別展示で紹介される。



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〇建築学会が「地下防水の考え方」示す
講習会「建築地下外防水の設計と施工の考え方」

日本建築学会 地下外壁外防水仕様評価小委員会が
指針の前段階 「設計・施工の考え方」として刊行

テキスト
『建築地下外防水の設計と施工の考え方』、 B5判、約 80頁


建築物の地下利用の拡大、大深度化と長寿命化、および地下居住空間の快適性向上の要望が高まる中で、地下防水はどうあるべきか。
2018年9月26日、日本建築学会 材料施工委員会 防水工事運営委員会 地下外壁外防水仕様評価小委員会が、このほど発刊した 『建築地下外防水の設計と施工の考え方』 をテキストに建築会館ホール (東京都港区芝 5-26-20) で講習会を開催した。

地下防水
参加者は135名。趣旨説明を行う岡本肇主査(竹中工務店)

当日は地下外壁外防水仕様評価小委員会の岡本主査が以下の趣旨説明を行い、3名の講師が、総則、地下防水の種類、設計法、施工法、定期点検を報告した。


趣旨説明
地下構造体の外側で防水する技術の重要性は高まっているにもかかわらず、『建築工事標準仕様書・同解説 防水工事 JASS 8』には、地下の防水に関してわずかな記載があるのみであり、設計、施工のガイド となる書籍類は未だ整備されていない。今後標準化を図るにはまだかなりの時間を要するだろう。
これまで2001年の第 1回防水シンポジウムにおいて初めて地下防水を取り上げ、外防水について現状把握と問題提起を行った。 その後は若干の検討中断期間を経て、2006年より再びワーキンググループが再開、小委員会へと形を変えながら継続的に検討されてきた。 2007年の第4回防水シンポジウムにおいて、外防水の先やり工法に関して、より詳しい状況報告と課題の明確化がなされた。さらに先やり工法が今後地下防水の中心になるであろうという判断から検討をすすめ、2009年の学会大会研究協議会において、地下防水に関連する地下のコンクリート工事との連携、今後の在り方について議論した。
このように先やり工法の評価方法を検討してきたのだが、結論が出るには至らなかった。一方、建築工事の中で地下防水の位置づけがあいまいであることも指摘され、先やり工法だけ先走って纏めようとしてきた姿勢を見直し、前段階として地下防水そのものについて啓蒙が必要であることを痛感した。そこで方向転換し、まず地下防水全般に関する情報を整理して、発信してゆく方向に切り替えた。
具体的には評価方法についても先やり工法だけでなく後やり工法も含めた形で検討をすすめてゆくことにした。
そのため本来なら、評価方法も「考え方」の書籍に含める予定ではあったが、後やり工法については目途がついているが、先やり工法についてはまだ評価が定まらず、標準化できないため、評価方法の項目は入れずに、継続検討とした。
今回、これまでに整理された建築地下外防水に関する技術について、標準化の前段階の技術指針のさらに前段階に相当する「設計・施工の考え方」として刊行し、まず、建築学会としての 地下防水の位置づけを明確にすることとした。


プログラム
主旨説明/第1章:総則/ 第2章:地下防水の種類  岡本 肇 (竹中工務店)
第3章:設計法/第4章:施工法「4.1 後 やり工法」  志村 重顕 (建材試験センター)
第4章:施工法「4.2 先やり工法」「 4.3 内部側処 理」/第5章:定期点検  森上 恒 (ウォータイト)

目次


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〇「多能工モデル事業」の支援対象9案件を選定

防水、 マンション修繕、女性多能工育成など
~多能工育成・活用による生産性向上に資するモデル性の高い取組への支援~

DSC00044.jpg


国土交通省 は、9月5日、中小・中堅建設企業で構成するグループ等による多能工育成・活用に 向けた取組を支援する「多能工化モデル事業」の対象として、9案件を選定した。

国土交通省では、地域社会を支える中小・中堅建設企業の生産性を向上させるためには、建設現場を 担う技能者の専門技能の幅を広げることによる多能工化が有効であり、多能工の育成 のためには、複数の中小・中建企業が連携し、それぞれの職種の専門性・ノウハウを 持ち寄って専門技能の幅を広げていくことが欠かせない、として、多能工化に向けたモデル性の高い取組を支 援し先進的な事例の水平展開を行うための「多能工化モデル事業」の支援対象案件を 5月29日より公募していたが、このほど、9案件を選定し、発表した。

支援内容は中小・中堅建設企業や建設業団体、地域の教育訓練機関等が連携して行うモデ ル性の高い取組に対して、必要経費の一部(一案件あたり上限300万円目処) を支援するというもの。



①北海道土木技術開発連携会 (北海道 )
土木測量の情報化施工に資する変位計とGPS の連動ソフトを開発するとともに、同ソフトを 取り入れた重機を使いこなせるオペレーターの 育成など多能工化に取り組む。また、解体工事 業許可取得に向け、連携3社間(事業管理者の 他、造園業者、解体業者)の技能工の実践指導 や交流を行う。
事業管理者:株式会社 砂子組

②苫小牧地域の多能工化連携体 (北海道 )
組合の設立により、住宅工事の共同受注体制の 確立を目指し、販路拡大や経費節減を図るとと もに、参加企業が技能ノウハウを持ち寄ったり、 職業訓練校から講師を招くなどして多能工化の 推進を図る。
事業管理者:株式会社 日栄工業

③一般社団法人東信建設アカデミー (長野県)
国土交通省が推進する i-Construction に対応す べく、ドローンパイロット養成に加え、ICT を活 用した測量、施工計画、施工、完成検査の流れ の中で、生産性向上のための技能労働者多能工 育成プログラムを計画・策定していく。
事業管理者:同 上

④一般社団法人マンション計画修繕 施工協会 (東京都)
マンション修繕工事に特化した技能工教育プロ グラムを確立するため、塗装改修工、防水改修 工、シーリング改修工など複数の技能を身につ けることを目指す。富士教育訓練センターと連 携し、カリキュラム、テキスト、各種教材の製 作を行う。
事業管理者:同 上

⑤住宅壁面計測からサイディング 加工・施工までの多能工化システム (愛知県 )
職人の高齢化や減少に対応するため、一連のサ イディング(外壁材)作業において、職人レベ ルの技量がなくても、住宅の壁面計測からサイ ディング加工(プレカット)、現場施工までを 実施することができる多能工化システムの構築 を目指す。
事業管理者:株式会社ヤマガタヤ

⑥建設技術に特化した動画配信 サービスによる多能工育成 (大阪府)
ベテラン職人の技術を、「いつでもどこでもだ れでも」スマートフォン等で学ぶことができる 「技ログ」の構築・運営を行う。多能工を育成 する専門工事業者や多能工と協業するゼネコン など広く活用されるサービスを目指す。
事業管理者:株式会社竹延

⑦左官⇔タイル張り多能工育成 15 ヶ年事業 (京都府 )
入職者不足に伴い生産性向上を図るため、本業 を主体としつつ関連職種も専門職として育成す る。本業が左官工(タイル張り工)の場合は技 能検定1級を取得し、関連職種であるタイル張 り工(左官工)として同2級の取得を目指すと いった多能工育成を図る。
事業管理者:株式会社 長谷川

⑧女性多能工育成講座準備室 (福岡県)
建設業に興味のある女性を対象として、動画教 材や講座などを企画するとともに、連携企業が インターシップ先となり、女性受講生を受け入 れる仕組みづくりを行う。育成モデルは、多能 工スキルを5段階に分け、誰にでもできる作業 から次第に高度な内容とする。
事業管理者:有限会社 ゼムケンサービス

⑨福岡県防水外壁工事業協同組合 (福岡県 )
防水工事を主体とする組合員が、塗装、外壁等 の関連工事の技能を習得して、今後の受注工事 の幅を広げ、経営の安定化とともに多能工の育 成を図る。組合賛助会員とも連携しながら、カ リキュラムの作成や講習会、実技指導、現場実 地体験等を通じて多能工化を図る。
事業管理者:同





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防水の歴史を探る*「ルーフネット」は日本の世界の防水に関する記録の初見を求めて日本書紀や聖書などを調べています。「日本の防水歴史研究会」
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〇優秀卒業論文・優秀修士論文を表彰
2018年日本建築学会奨励賞贈呈式
2018年日本建築学会優秀卒業論文賞・優秀修士論文賞表彰式

がっきあ長 (2)

がっきあ長 (1)

第29回日本建築学会優秀卒業論文賞・優秀修士論文賞表彰式が、9月4日(火)14:30~15:40、東北大学(川内北講義棟 B103室)で、日本建築学会奨励賞贈呈式に引き続き行われ、古谷誠章 会長より一人一人に表彰状が手渡された。今年の応募数は178篇。この中から厳密な審査を経て、優秀な卒業論文15編、修士論文15編が選ばれた。


審査経緯 (1)
審査経緯を報告する望月悦子委員長。

日本建築学会「建築教育振興基金(タジマ基金)」による顕彰事業は、タジマグループが創業70周年を記念して1989年に寄贈した基金を基に設置されたもの。提出された論文を教育的観点から学業のひとつの成果として評価・顕彰し、表彰する。
今年の優秀卒業論文の中に、屋根・雨仕舞関係では京都工芸繊維大学、玉井浩昇氏による「二重屋根の研究」があり目を引く。

P9040337.jpg
田島氏
来賓として祝辞を述べる田島ルーフィング田島常雄会長。



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〇RNY   PD 建築防水の改修工事における現状と将来

初日の9月4日、9:15から防水改修でPD (速報)


448東北大学 

2018年度日本建築学会大会(東北)が9月4日~6日、仙台市青葉区の東北大学川内北キャンパスを会場に開催された。
材料施工部門のパネルディスカッションでは、「建築防水の改修工事における現状と将来」が初日の9月4日、9:15から12:15までA200号教室で行われ、改修市場・改修仕様の現状、改修後の耐用年数の考え方、集合住宅での問題点あれこれ、不適切コンサル対策、驚きの現場・・・など、それぞれの分野で活躍する中心メンバーが、最新の状況を報告した。

東北大河内キャンパスP9040317

改修を必要とする建築物が今後増加し、改修工事の重要性も一層高まっている。一方で多種多様な改修工事では、新築工事では考えられないトラブルの発生も報告されている。その要因は技術的な知識不足、発注者と施工者との理解・認識の相違のほか、さまざま。今年の建築学会の防水PDは、住宅と非住宅、屋根防水と壁面防水を対象とした改修工事の現状を分析し、課題(調査、設計、技術、人、契約、工事費、工期)を洗い出し、これら課題解決のための方策について意見交換を行うことを目的に開催された。

山田主査趣旨説明P9040095
趣旨説明する日本建築学会材料施工委員会防水工事運営委員会山田人司主査。

PDshiryou P9070006

司会:輿石直幸(早稲田大学)
副司会 :岡本肇(竹中工務店)
記録:竹本喜昭(清水建設)
司会、輿石P9040207
司会の輿石直幸(早稲田大学)氏。          

主題解説
①防水改修工事の体系:古賀純子(芝浦工業大学)
②総合的に優れた改修提案・設計のために:田中昭光(ジャトル)
③屋根防水改修工事の現状と課題:田憲章(三星産業)
④シーリング防水改修工事の現状と課題:野口修(マサル)
⑤最新の材料・施工技術 松原道彦(竹中工務店)

448パネラー左3人P9040252

ぱねらー右3人P9040241
主題解説では、防水改修工事の基準類や防水材の劣化発生と耐久性確保について総プロの成果、また設計段階における課題や長期修繕計画と大規模修繕工事瑕疵保険や設計とコンサルタントのあり方、改修工事に関しては屋根防水改修工事とシーリング防水改修工事のそれぞれについて、工事の問題点と今後の取組を、さらに防水改修工事における最新の材料と施工技術について解説。

会場質問P9040248
会場の様子。

まとめ田中P9040308
「まとめ」を述べる東京工業大学田中享二名誉教授。

まとめ
会場からの過激な意見を密かに期待していたが、物足りなかった。 しかし考えてみると「改修」という言葉は、よく使うが、実はよくわかっていないところが多い。故にどう切り込むか難しかったのかもしれない。
まず新築と改修の違い。防水はここ数十年間、新築を中心に突っ走ってきた。しかし新築と改修では全く違う、特に技術の面から見える風景はかなり違う。この違いをまず認識うべき、というのが今日のPDでの一番大きな指摘である。理由は2つ。 ①改修は人がいるところで行う、新築は誰もいないところで作る。②既存の防水層が下地として存在する。これが新築時にJAS(に従ってちゃんとしたものが作られているならいいのだが、かなりの部分の物はちゃんと作られていない。つまり劣悪な下地に対して防水改修が要求される。にもかかわらず人並みの耐久性が要求される。たいへんな苦痛の中で作業が進められている。 つまりバックとなる風景が全然違う。この認識は重要である。
今日、この風景が、たくさんあることが示された。あんな場合、こんな場合、多種多様だ。今後、データを急いで蓄積、整理、ディスカッションが必要。

改修は新築より、はるかに高度な仕事である。一流の施工店が降参する場面が現実には多々ある。学会として事例を基に整理が必要。

今日話題にならなかったが、防水コンサルの制度について。欧米では強力なライセンスの元に実施されている。日本で防水コンサルの必要性を発言すると、日本ではゼネコンがあるから必要ない、となる。しかし改修となると、プロフェッショナルでなければ対応できない。悪徳コンサルが跋扈する背景もここにある。だから防水のプロが必要。防水コンサルは防水の知識とコンサルとしての倫理性を問う試験の2本立てになっている。我々も一般の人にもこのことを知らねばならない。啓蒙が必要

建物全体、全ライフのを考慮した上での防水設計が必要。18年周期の提案もあった。新築時に18年経ったときどうするか、そのことを宣言しておく、予め手を打っておかねばならない。防水だけでなできないこともある。近辺の分野との連携が必要。

今回はディスカッシオンとしては焦点が絞られていたが、我々が見たことのない風景が大方ので、討論がしにくかったようなきがする。



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